六月の晴れ間 | 寄り道~Stories of my life~

六月の晴れ間



あまりにも、視界の空が美しくて、ボクはシャッターを切っていたんだ。

一人で過ごす時間は、不安でもなく、大切に思うあの人は、きっと、こんなボクを知らないだろうな。

 風を切って、誘うスピードの、アクセルの感覚が、まどろむベッドの空間のようで、

もう、どこにでも行ってしまう衝動に、駆られていることは、誤魔化し切れないほど、脳裏をヨギルのだから。

 ようやく、現実感を取り戻した、ステアリングの手触りに、色彩の変化を垣間見た。

一体ボクは、生かされる今という時間に、何を欲しているのかな。

 色彩の違和感を、全く感じないことにすら、気づかないのだから、どうしたって、笑いが込みあげるんだ。



               思い出した、あっという間の、真実だって


               ボクには、限られた、愛おしい、時間でした。