依存症(4) | The passenger of life

The passenger of life

人生という小さな小舟に乗りこんだたった一人の乗客。行き先を決めて進むのは自分。僕は人生をどこに向かわせるのか。流れにまかせるのか必死に舵をきるのか。さあ、どうなる?自分。

お財布にも銀行にも、お金が無くなった。

明日からのご飯はどうなるのか・・・家賃の支払いはどうなるのか・・・。

そのとき初めてゾッとした。



のめり込んでいるときは完全に思考が麻痺している。

麻痺した状態でも、それまではここまでいたらなかったから、なんとかなっていた。でも、このときは違った。完全に生活ができない状態になっていた。

冷や汗がどっと流れた。

どうしよう・・・。どうしよう・・・。どうしよう・・・。

こんな理由でお金が無いなんて、誰にも言えない。貸してなんて誰にも言えない。



そんな精神状態のまま、二日間ろくに何も食べずに過ごした。

幸いにも仕事には定期があったから通勤できた。でも、お昼はみんなと一緒には食べられない。というか食費がない。朝も何も食べていない。家に帰ったって食べるものもない。

このままじゃ死んじゃう。なんとかしなきゃ・・・。



そういえば、お財布の中にはキャッシュカード以外にもカードが入っている。そのカードは某デパートのカード。上京したときに買い物に行き、よくわからないまま入会したカード。

これって・・・もしかしたらデパートにあるあのATMで使えるんじゃないか?

すぐに行ってみた。カードを入れてみた。

あっという間にお金が出てきた。



え・・・?だった。

なんだこれ。こんなに簡単なのか?なんだかバカらしくなってしまった。

さっきまで小銭しか持ってなくて、ひもじくてどうしようもなかったのに・・・。そんな現実がバカみたいに思えてしまった。



でも、最大で3万しか借りられない。家賃は当時5万円。あと2万足りない。

そんなことより、まずはお腹を満たしたい。すぐに近くの牛丼やに駆け込んだ。おいしかった・・・。ありがたかった。空腹が満たされると、いろんなことが頭を駆け巡り始めた。

食費だって必要だ。最低でも2万。家賃の不足分とあわせて、あと4万ちょっとたりない。



ボクのなかのどうしようもない思考がこう言う。

パチンコに行けば増やせるじゃないか。



そして当時のボクは素直にその言葉に従った。



ここから地獄が始まります。