Division システム | 平山ユージ Official Blog「STONE RIDER」 Powered by Ameba

Division システム

 The North Face Cup 2013のエントリーがONE boulderingのサイトで始まった。
 大会は11月3日を皮切りに2月12日本戦決勝が終わるまで3ヶ月半熱い登りが全国各地で繰り広げられる。エントリーも5日目にして400人に到達しようとしている。

 そこで参加された方々や今参加を考えている方々にこれからThe North Face Cup を始めとしこれから開催される ONE bouldering の大会がどう魅力を増し、どう言った可能性があるのかをお話しできたらと思う。

 実は今から7年前になるが横浜で日本選手権を開きたいと言うことで日本フリークライミング協会にお願いされクライミングに携わる各企業の方々に選手代表でお話しさせて頂いた。そこで僕が話させて頂いたのは「選手、協賛メーカーが日本選手権を魅力に感じる大会にどうできるか」と言う僕なりの考えを伝えさせて頂いた。その話が終わった時に多くの方々から「それであれば賛同してみたい」と言う声を頂いた。僕にとっては非常に大きな手応えではあったが日本選手権でそれが実現することはなかった。



甲子園システム(勝ち抜き戦)

その時に話した内容の1つに大会を全国規模にし地区予選を勝ち抜いた選手のみが出場できる日本選手権の開催だった。野球で言えば「夏の甲子園」のように高校球児なら甲子園でプレーしたいと思うようなイメージで各地で地区予選をし勝ち抜いた選手が地元の期待を背負い日本選手権で日本全国のクライマーと頂点を争う。各地の注目は集められるようになるし地域的な魅力も選手が運んで来てくれる。そう言った意味で鮮やかさもます。そして何よりも全国からより選りの役者が揃うからメディアや企業の方からも魅力を感じるはずでこれが本来あるべき日本選手権のような日本一を争う大会の形だと思っていた。

Divisionシステム

もう一つがレベル別にDivisionを作りそのDivisionごとに所属する選手によって勝負がおこなわれるシステムだ。その結果でDivision の上位の選手はある区切りの時期をへたタイミングで更に上のDivisionで登り下位の選手は下のDivisionに降格して次の時期を登ると言うシステムだがサッカーのJ1、J2、JFLなどをイメージして頂けるとわかりやすいと思う。みんなJ1の舞台を目指し日々切磋琢磨するイメージでONE bouldering で言えばDivision1を目指しみんなで切磋琢磨すると言ったところだ。それはある意味Divisionを上がっていくことで世界を目指す道がはっきりとみえてくると言える。


七年後

 あれから7年し、ついにDivisionシステムがこのONE bouldering で動き出した。そこでこの先さらにみんなには多くの可能性があることを伝えたい。

 まずDivisionシステムの良さはお分かり頂いているようにレベル分けされているため公平性が保ちやすい。一定のレベル向けの選手達に開催するどんな小さな大会にしても公平性を保つ意味で使って頂き易い。それによって勝負もより面白く、熱くなるはず。どんな小さな大会にでも使って頂ければと思う。
 さらにONE bouldering 全体が上へ向かう向上心と共にDivision 1の選手はより注目も集めるようになり大会もより華やかになっていくと思う。そしてDivision 1とDivision 2の昇格降格をダイナミックにおこなっていけば多くのクライマーにもその華やかな舞台で勝負するチャンスが訪れるだろうし選手の活性化にも良いと思う。
 さらに歴史を重ね、魅力を増していけばDivision 1の上にプロのDivisionを作れるだろう。それによってより注目を集めるようになりプロのクライマーとして生活していけるような環境もできるだろう。現在頑張っている全国の子供達が大きくなった頃そんな世界になっていることを願う。
 プロのDivisionによるAsiaスーパーリーグも実現できるかもしれないし、プロのみでおこなわれるショー的な要素の高い大会なんかもいくつか作っていけると思っている。

 Divisionシステムの夢は尽きないが多くのクライマーに賛同して頂ければ幸いだ。
 世界初の試みで手探りであることは間違いない、でもなんとかみんなで力を合わせ実現していきたいと思っている。そしてONE bouldering の考え方でもあるがより多くの方が公平に楽しく、そして世界を目指す未来の若者や子供達に夢を描いて頂ければと思っている。

平山ユージ