シモツケ(下野)の国(今の栃木県)で確認されたのでこの名がある。日本が原産地ないし自生地。韓国、中国の暖地でも自生しているが、学名にはヤポニカが付されている。
市内ではすでに盛期を越えている気配がする。
家の門前でも見かけるが、画像は大きなマンションの傍の、遊歩道(木道)沿いの植え込みのもの。
ハマユウの花
夕刻以降に芳香を放つらしい。
近隣公園や都市緑化植物園に温室内にも株があるが、花が咲いているのを見たことがない。
↑のような日当たりのいい場所を好むのだろう。温室内のものは大きなマンゴーの樹の下に生えている。
- 浜木綿の白きかんざし月に濡れ 滝春一
- 浜木綿や青水脈とほく沖へ伸ぶ 山口草堂
- 浜木綿や落ちて飼はるゝ鳶の雛 水原秋桜子
- 浜木綿の島伊勢海老の網を干す 中島花楠
- 一よりあかるきわれの長女は浜木綿 阿部完市
- 浜木綿の枯れしままなる春燈 岸本尚毅 鶏頭
- ひんやりとして浜木綿の莟なり 山西雅子
- 浜木綿は枯れを尽くせり走水 山西雅子
- 浜木綿の咲いて鴎のゐない海 今井杏太郎
- 浜木綿に流人の墓の小ささよ 篠原鳳作
- 浜木綿の花茎のぼる草の蔓 高浜年尾
- 浜木綿に大きな海の日ぐれかな 矢部白茅
- 浜木綿を兵発つ駅に観たりけり 沢木欣一
- 浜木綿に牟婁の岩礁とこしなへ 阿波野青畝
- 浜木綿に夜の波白き祭笛 西島麦南
- 浜木綿は甲羅法師のかざす花 山口誓子
- 浜木綿や落ちて飼はるゝ鳶の雛 水原秋桜子
- 誕生日夜は浜木綿の白花火 吉野義子
- 浜木綿に星夜の火山灰の降る音す 桂樟蹊子
- 耶蘇島の波止群落の浜木綿 小原菁々子
- 浜木綿の月下にあるは香の高き 大橋敦子
- 浜木綿やいづこより日の出る村ぞ 千代田葛彦
- 浜木綿咲く朝の岬を呼びよせて 千代田葛彦
- 浜木綿や波の上に波のしかゝり 徳永山冬子
- 浜木綿の蕋に雨はれゐたりけり 八木林之介 青霞集
- 浜木綿に流人の墓の小ささよ 篠原鳳作(1905-36)
- 浜木綿へ兄は流れて弟も 中村苑子
- 浜木綿の沖にぎりしめ児は眠る 佐川広治
- 浜木綿や父を墨痕ながれたり 宇多喜代子
- 浜木綿やひとり沖さす丸木舟 福永耕二
- 浜木綿を兵発つ駅に見たりけり 沢木欣一 雪白
- 浜木綿の花と暴風圏に入る 後藤比奈夫 花びら柚子
- 秋暑く島の浜木綿花過ぎたり 臼田亞浪 定本亜浪句集
- 浜木綿に流人の墓の小ささよ 篠原鳳作
- 浜木綿の真日の虚しさ波つぶやく 山口草堂
- 浜木綿や落ちて飼はるゝ鳶の雛 水原秋櫻子
ほぼ同じ場処で繁茂するガウラ
背後の建物は今は使われていないNTTのもの。
4つ角だから日当たりは良好
北アメリカからメキシコ原産 ヤマモモソウ別名
- ヤマモモソウ(ハクチョウソウ) Gaura lindheimeri - 北アメリカ原産で、花期は5月~11月頃と長く花を楽しめる。繁殖は実生であるが、挿し木でも容易に増やせる。挿し木の場合、5~6月に花芽の付いてない枝を使えば直接庭に挿すような雑な方法でも根付くまでの水やりにさえ気を付けるだけでかなり高い成功率で簡単に根付く。栽培は容易で日向の風通しの良い場所に植えておきさえすれば、ほぼ放置で問題なく育ってくれるうえに病虫害も少ないので初心者でも簡単に育てられる園芸植物として普及している。一方でこぼれ種などで野生化している個体を見かけることもあるが、本種の種子での繁殖は、あまり激しくは無いので一部の侵略外来種のような深刻な事態を引き起こすような事態にはなっていない。しかし念のため野に逃げ出しやすい路肩などのような環境での栽培は避けた方が良い。園芸品種としては草丈があまり高くならない矮化種や花色がピンクや赤の品種なども作られている。
市内ではあちらこちらで帰化植物化している。
都市緑化植物園の外、南側は再開発されて緑地(草地)が大幅に消滅。ガウラも姿を消したかも。
紫宝華の木は無くなった。