葉が茎にらせん状につくことからスパイラル・ジンジャーとも呼ばれる。
バルバトスがコスツスのもっとも一般的な品種。
いかにも生姜という感じの葉。都市緑化植物園では温室内外に各種のジンジャーを栽培している。
原産地では一年中花が咲いているよう。
生姜の例句は沢山ある。
- 初伊勢や五つの色の生姜糖 倉本幹子
- 土佐人のことば飾らず生姜掘る 岩城鹿水
- 葉生姜や雲起る祖のわが筑紫 今村俊三
- 葉生姜の香りをこぼす引売女 岡野富枝
- 浮世絵の女の絵馬や生姜市 加藤三七子
- 花街の昼湯が開いて生姜市 菖蒲あや
- ゆっくりと胸暖めて生姜酒 山本 邦子
- 湯疲れに生姜酒して湯治かな 溝口 直
- 大いなる生姜の束を出品す 稗田 時子
- 境内も宮居も小さき生姜市 小林 たか子
- 染付の皿鮎鮓の紅生姜 河野 伸子
- 天竺へ波は立つらむ生姜酒 磯貝碧蹄館
- 生姜市わたしに花眼のきざしあり 本田ひとみ
- 花街の昼湯が開いて生姜市 菖蒲あや
- ひなびたる言葉の残る生姜市 細見綾子
- 葉生姜のそろへ拳の売られけり 大木あまり 火球
- 生姜湯や生きて五十の咽喉仏 石塚友二
- 圭角をもつて聞えぬ生姜酒 高田蝶衣
- 生姜酒貧土の農と交はりて 堀井春一郎
- この里に老いて悔なき生姜酒 加藤あき江
- 酢につけて生姜紅さす夕時雨 鈴木真砂女
- 葉生姜や山うごかして水を汲む 宇佐美魚目
- 置所変る厨の生姜かな 高浜虚子
- 命惜しむ如葉生姜を買ひて提ぐ 石田波郷
- 花街の昼湯が開いて生姜市 菖蒲あや
- 薄紅き酢漬けの生姜秋桜子忌 秋川ハルミ
- ふるづけに刻む生姜や朝ぐもり 鈴木真砂女
- 鰺鮓の生姜の匂ふふたりの夜 田村恵子
- 葉生姜や山うごかして水を汲む 宇佐美魚目
- 雨降つてをり掘りかけの生姜畑 多田薙石
- 恩愛やことに生姜の薄くれなゐ 栗栖浩誉
- 聖書読む寡婦ジンジャーの香の中に 中屋敷 晴子
- ジンジャーの香夢覚めて妻在らざりき 石田波郷
- 庭の香を辿れば白きジンジャーの花 野村佐代子
- ジンジャーに雨の幽さの日もすがら 芝 由紀
- ジンジャーの白極まりて香を高む 平岡喜美子