“Piusa”(ぴうさ)と“lala”(らら)のこと。 | e.wagatsuma (エリ ワガツマ)

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フランスで見たvintage beadsやボタンの美しさに一目惚れをし、独学の手法と感性で“繊細、使いやすいさ”を大切にデザインしています。

むかし、むかし
わたしが幼稚園生の頃のお話。


12月25日の夜
クリスマスにやってくるサンタクロースのことや、枕もとのクリスマスプレゼントは今思えば母のとても暖かい努力だったのだということ。
うぱとの出会い。
Piusa(ぴうさ)がうぱだったということ。



12月も10日が過ぎるとお母さんから
『サンタさんに、手紙書きなよ!欲しいもの一つだけお願いします!って書くんだよ』とお声がかかる。

私達三姉妹は、すでに書き始めていた。
このぐらいの時期になると、新聞の折り込みにはおもちゃ屋さんのチラシがちらほら入っていた。
そのチラシの欲しいものにマジックで丸をつけながら書くサンタクロースへの手紙。
私は欲が強く何をお願いしようか悩んでいる為、仕上がらない。

今思えば、お母さんはプレゼントを用意する為に少し焦っていたような気がする。

手紙を書き始めると同時に、家にはクリスマスツリーを飾る。
私は、キラキラのフサフサのやつを首に巻いてテンションがアガる。
沢山の飾りに、てっぺんの大きな星、赤、青、緑やピンクのチカチカ光る電気で仕上げ。
靴下の中に手紙を入れてツリーの横に置き
完成する。
外の雪、クリスマスツリー、暖すぎるストーブ、お母さんの手料理の匂い。今は懐かしく、忘れたくない感覚。


サンタクロースはまず、
ツリーに飾った靴下の中の手紙を持っていく。
私はいつ、どのタイミングでサンタクロースが手紙を取りにくるのか、興味を持っていた。
サンタクロースに会いたかった。
毎年、そっとこの手紙を取り来るサンタクロースを見たかった。
沢山のクリスマスの絵本を読んで居たのでその姿の想像は出来ていたし、世界中の子供たちにクリスマスプレゼントを届けている忙しいサンタクロースにお礼を言いたかった。
その為に、いつも靴下に手紙を入れてからはツリーの側から離れなかった。
そんな私を見ながらーお母さんは『良い子にしてないとサンタさん、手紙取りに来ないよ。』と言う。
私はこの、お母さんの魔法の言葉『良い子にしてないと』に私は怯えていた。
サンタクロースを絶対に見る!と言うことはコソコソしていて私のなかで『良い子』では無かった。
いつも、この『良い子』の言葉と葛藤している間に、靴下の中の手紙は無くなっていた。
1度目のチャンスを逃した悔しさと、プレゼントに一歩近づいた事のワクワクでクリスマスまで、ハイテンションな子供であった。

...続く。








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