知っておきたいVMFSの制限事項 | IAサーバーの仮想化メモ

知っておきたいVMFSの制限事項

構成上の制限という意味では、VMwareから「構成の上限」というガイドが出ています。
このエントリーでは、構成の上限ガイドに書かれていない重要な制限事項を2つ紹介したいと思います。

まず、一つ目。

①1台のESXiホストからアクセス可能なVMFS上の仮想ディスクサイズはデフォルトで8TBまで

詳細は、以下のKBに書かれています。

VMware KB: An ESXi/ESX host reports VMFS heap warnings when hosting virtual machines that collectively use 4 TB or 20 TB of virtual disk storage

VMFSにはヒープサイズのパラメータがあり、ESXi5.xではデフォルトで80MBに設定されています。
この場合、1台のホストから8TBまでの仮想ディスクにアクセスすることができます。
ヒープサイズの最大値は256MBであり、この値では25TBまでアクセス可能です。

例えば、仮想ディスクvmdkを2TB単位で作成し、複数の仮想ディスクを1台の仮想マシンに認識させるような場合に注意が必要です。
合計で8TBを超えると、あるタイミングでI/Oが停止したり、レスポンスが低下したりする可能性があります。


次に、二つ目。

②VMFSデータストア上のファイルを共有可能なホスト台数

ESXi 5.1では、VMFSデータストア上の読み取り専用ファイルを共有可能なホストの台数が32台に拡張されています。
旧バージョンでは、8台まででした。

詳細は、こちらに記載されています。

vSphere 5.1 Storage Enhancements – Part 1: VMFS-5 |

32台という数字は十分すぎるように思えます。確かに十分な台数です。

ただし、VMware View環境では注意が必要です。
VMware View環境の場合、このファイル共有の台数制限が8台になります。32台ではありません。
特に、Linked Cloneを使う場合に注意が必要です。

この点については、先日出たばかりのホワイトペーパーに書かれています。

VMFS File Locking and Its Impact in VMware View 5.1



このような上限値は、冒頭で触れた「構成の上限」にまとめておいてもらえると非常に助かるのですが・・・。
現時点では、上記のKBやホワイトペーパーで情報を拾うしかありません。
KBは頻繁に公開や修正が行われるので、要チェックですね!