あるセミナーに参加してきました。
講師は、JPX(東京証券取引所)の人です。
セミナーの主な内容を要約すると、
・金融教育は国家戦略となる
・新NISAは大きな波となる
・インフレ時代に現金だけでは立ちいかなくなる
等々、「これからは株や投信を買わなきゃ!」的なお話でしたが、これらは特に目新しい情報でもないので詳細は割愛します。
話の中で私が、へえ~と思ったのは、来年秋から東証の取引時間が1530まで延長する検討をしているそうです。
投資家サイドからはたった30分?との意見があるようですが、場が終わったあとには株価の終値をもとに投資信託の値付け作業があるので、関係者の労力軽減?のためにも30分の延長が限界とのことでした。
あと、おもしろいのが、FX(外国証拠金取引)は大手銀行が儲かるようにできているとのことでした。
その理由は、そもそも為替取引のレートは大手銀行間で決まるからその範囲内に収まるのだそう。
なるほど、言われてみればそうかもしれませんね。
これでは個人投資がFXで利益を出すのは大変です。
東証の人と話ができる機会なんてまずないので、休憩時間に講師のところへ行き、ちょっとマニアックな質問をしました。
株式をリアルで注文するときに板を見ていると、自分が注文すると同時にその価格のすぐ上(買い注文の場合)あるいは下(売り注文の場合)に1円違いの注文価格が自動的に出てくることがたまにありますよね。
例えば、こういう板でしばらく膠着状態だったとします。
売り 買い
200 540
100 539
300 538
535 200
534 100
533 300
536円で100株買いたいと思い注文を入れると、
売り 買い
200 540
100 539
300 538
537 100 ←自動的に出現する
536 200
535 200
注文と同時に537円がピョコっと出てくることがありますよね。
なぜこうなるんですか?と聞いたら、”HFTがやってます”との回答。
※HFT(High Frequency Trade)とはアルゴリズムを利用した高速取引業者のことです。個人の注文を逆手にとって利益を上げていると言われていますが、その実態はベールに包まれたままで明らかになっていません。興味のある人は調べてみてください。
個人的には、買いたいときに価格が吊り上げられるHFTの存在はとても迷惑に感じるのですが、JPXや証券会社の立場からすると、流動性が高まる、つまり、出来高が増えることになるので、むしろHFTの参入を歓迎している感じでした。
・・・それぞれの立場で受け止め方が全然違うな~と、また一つ勉強になりました。