第三十ラウンド 「麦わらの久美」



たかし「………」


秀吉「オラオラ!!俺が武丸様だー!!!」


秀吉を乗せたたかしはケツを走っていた。


事前に今日走ることを知っていた知り合いや暴走族なども集まり出して来た。


ボンボンボボボンボーーン♪

ボンボンボンボンボンボンボーーーン♪


秀吉「俺様のカワサキにガンくれてんじゃねーーぞ!!!」


たかし「漫画の見過ぎ (笑)」


秀吉「今日の俺様はとめられねーーぜ!!ツルハシよこせコラーー!!!」


たかし「どこまでコスプレするつもりだよ…」


地元から県の繁華街沿いの国道は大渋滞になった。


秀吉「あのさーこれだと地主出てくるな!」


たかし「地主って……(笑)」


地主とはヤクザ屋さんのことである。


と、その時。


「そこのバイク止まりなさーい!!!」


想定内の出来事である。

パトカーの数は段々増えていった。

もちろんギャラリーも増え、一緒に走る単車や車も増えていった。

たかしが走る後ろに続いて来たのである。


たかし「んっ?!」


秀吉「どーした??」


たかし「聞いてたルートと違うんだよ」


それは警察があるスポットで待機しているという知らせが入ってきて、ルート変更を余儀なくされた。


秀吉「ふーん、先で警察が網はってんじゃねーの?」


たかし「どーする秀吉??」


秀吉「繁華街」


たかし「(笑) お前ホント好きだね!」


秀吉「お前もだろ!!!」


秀吉とたかしは妙に気が合うところがあった。


~回想~


たかし「俺は金持ちなる!」


秀吉「お前ならなれるよ」


たかし「お前の前にとりあえず1000万持ってくるから」


秀吉「あー楽しみに待ってるぜ!!俺の香典に包めよ! (笑)」


~回想終了~


後にたかしは1000万を持ってくる。


たかし「次は秀吉の番だぞ。俺が思ってた人間と違ってたとかやめてくれよ」


秀吉「あーナメられてたまるか、糞がゴールドなるのがヒップホップだから」


たかし「頑張れよ!」


この秀吉とたかしのやりとりはまだまだ先の話しである。


話しは戻って。


繁華街に向かう秀吉を乗せたたかしと芋づる式にたかしの後について来た単車の群れ。


秀吉「オラオラ俺が武丸様だー!!!」


たかし「(笑)」



第三十ラウンド 終了