野次馬が泣く
昨日、蒸し暑いと思ったらやはり今日は雨。
朝が珍しく静かで、もう少しで寝過ごすところだった。
雨が降ってくれたおかげで、
ようやくひどく煙い埃の街もしっとり落ち着きを取り戻したようだ。
咳をする人が急に減った。
雨が降るまで、特に昨日は本当に変な天気だった。
昨日の昼下がりのことであった。
市内スーパー近くのある場所に、人がどんどん集まってくる。
中国の野次馬たちが、あれよあれよ、という間に集まってくる。
私も紛れよう!
少し高くなった低木の植え込みに、
自分の腕をマクラにして、足を軽く組み
気持ちよさそうに眠っている恰幅のいいおじさん。
しかし、彼は既に事切れていた。
警察がどんどんやってくる。
野次馬もいよいよ増える。
私は、その場を離れた。
彼は60代前後。
きちんとアイロンがあてられたシャツとスラックス。
きっと、家族はまだ知らない。
野次馬たちは、それぞれ静かに物思いにふけっていた。
あんなに幸せそうに永遠の眠りについた人。
それが、妙に複雑な気持ちにさせる。
人が虫を見ているだけで、集まってくる野次馬の国。
今日ノ上海ハ雨