48冊目。

ソニー最後の異端 立石泰則 講談社

モットーが「自己否定」。
前CEOの出井伸之に“ソニーの二大異端”と称された技術者・近藤哲二郎。
(もう一人はもちろん、プレステの久夛良木健)

WEGAやBRAVIAといった大ヒット商品を支えた基幹技術DRC(デジタル・リアリティ・クリエーション)の開発者。AVメーカーでテレビという商品をヒットさせた貢献者と言えば、スター中のスターのはず。
だが近藤は、そんなエース技術者の輝かしいイメージとは裏腹に「技術の分からないヤツには話さない」(例え経営陣であっても!)という頑固な変人研究者として知られていた存在だった。
だが、出井伸之を筆頭に森園正彦や河野文男といった社内エンジェルがそんな彼を庇護してゆく。
いかにもソニーらしい逸話。

「技術の高さとは何かと言えば、年輪と同じで何回自分を否定したかです。だから、(一番)やってはいけないのは、新しい技術を開発したら、それを守ろうとすることです。世の中は変化しています。守ろうとした時点で(その技術は)終わりなんです」
寡黙な近藤が紡ぐ言葉はまるで、哲学者のそれのよう。


ソニー最後の異端―近藤哲二郎とA3研究所 (講談社文庫 た 64-4)/立石 泰則

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