44冊目。

ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)(下) R.P.ファインマン 岩波現代文庫

成毛眞氏が“持ってないと話にならない”レベルと称した一冊。
第二次大戦下、ロスアラモスでオッペンハイマー・チームの一員として原子爆弾開発に大きく寄与した天才物理学者。と、書いてしまうと複雑な感慨を抱かざるを得ない。
ノーベル賞受賞科学者、リチャード・ファインマンの自叙伝。

が、読み進んでいくとファインマン氏の純粋な真実への探究心に心打たれ、かたくなまでに自分流を変えない自由の人であり続けた彼に、強い憧憬を感じる。
社会に対する「積極的無責任者」と自称する彼は、時には画家として、音楽家として活躍し、はたまた精神拡張系の世界にも(「時代」か)、好奇心を隠すことなく飛込んでいく。
一流大の教授でありながら、意気投合した初対面の人と路上の落ち葉の中で眠る。

そして、自由でいることの孕む様々な障害にも正面から戦う。国家とも向かい合う。逃げない。
最終章、「カーゴ・カルト・サイエンス」と題されたカリフォルニア工科大の1974年卒業式式辞は、自由であり続けることと筋論を貫き通すことの大切さを力強く語る名スピーチ。


ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)/リチャード P. ファインマン

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ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)/リチャード P. ファインマン

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