16冊目。

捌き屋 企業交渉人 鶴谷康 浜田文人 幻冬舎文庫 

弁護士が手を出さないような企業間トラブルを処理する交渉屋のストーリー。
実際そういう呼称が存在するのかどうかは判らないけれど、「捌き屋」という“職種名”設定が絶妙。

主人公の捌き屋・鶴谷康が、神奈川県川崎市に予定されている総予算900億円の下水処理場建設を廻る裏社会の魑魅魍魎な世界にどっぷりつかり、依頼主企業の求めるオトシドコロに交渉をまとめあげていく。
そこには当然のごとく社会的正義感はないけれど、鶴谷の仕事には強い倫理観がある。
そこが、彼のかっこよさの理由か。

無理やり本書からの教訓めいたものを引っ張り出そうとしたら
「徹底した情報収集・緻密な分析」や「目的達成への執念」の大切さ、ということにでもなるのだろう。
てなことはさておき、文句なしに面白い。

「いつも言うてる。きのうは過去、おとといは大昔。俺は昔の写真の一枚も持ってへん」
鶴谷康、漢のなかの漢っす。


捌き屋―企業交渉人鶴谷康 (幻冬舎文庫 は 18-1)/浜田 文人

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