15冊目。

異色官僚 佐橋滋著 現代教養文庫

城山三郎の名著「官僚たちの夏」の主人公・風越信吾のモデルにもなった元通産次官・佐橋滋氏の回想録。

日本IBMができるときの本国IBMとの見事なまでの喧嘩っぷりや、計量法改正時の目的達成のための強引さ、「官僚たちの夏」でも描かれた特振法騒動の時の決して曲がることのない信念。
「志」という言葉の意味を体現する仕事の数々が生々しく描かれている。

以下は、次官退官時のスピーチの抜粋。
「君たちはエリートである。僕の考えではエリート、つまり選ばれた人というのは、自分のことよりも他人のことを、自分のことより全体のことを考える人ということである。諸君は僕の言うエリート精神に徹して、生々変転する経済問題に対処し職務に励んでもらいたい」

天皇と呼ばれ恐れられる一方、若い職員と仕事中に将棋をさすような人間味にも溢れている。

リーダーシップ論の素晴らしい教科書。

この本が、絶版になってたらダメでしょ。 




佐橋 滋
異色官僚