「スティーブ・ジョブズ-偶像復活」

ジェフリー・S・ヤング, ウィリアム・L・サイモン 著






アップルの共同創設者にして、世界最初のパソコンであるマッキントッシュを世に。



世界中に熱狂的なMacファンを生み出すが、その成功もつかの間、



自分が作った会社から(自らスカウトしたCEOに)文字通り追い出され、



なぜかアニメ制作会社ピクサー(Mr.インクレディブルとかバグズライフの制作会社。どれも観てませんが)



の経営で大成功を収め、なぜかまた、アップルCEOに復帰。そしてそしてiTunes/iPodの大成功。





スティーブ・ジョブズを語るとき、多くはその卓越した技術的先見性と、



多くの人を虜にする、その人間的魅力について語られることがほとんど。





が、本書はどちらかというと、彼に好意的なスタンスではない著者の作品。



彼の技術的知識は浅く、いつも他人の手柄を横取りすることで実績を残してきたとか、



そのカリスマ性についての明晰な分析はなく(あえて避けたか?)、そのエピソードを紹介する程度。





「週90時間労働ぐらい、笑ってこなそうよ!!」 



とジョブズが開発者に声をかけると彼らは嬉々として働いたという。





いくら理詰めで正しい事を言ってても、それだけでは人は動きません、多くの場合。



論理性はなくても、目標設定が無茶苦茶でも、期日がとんでもなくても



人を動かすことが出来るのが、「カリスマ」というやつなんでしょうね。





この本にはそんなとんでもないエピソードがたくさん。



著者はジョブズのカリスマを黒魔術的に表現していますが、僕には文学的に感じました。