僕の本棚

僕の本棚

小説などを載せる予定。

Amebaでブログを始めよう!

「…はじめはね、……興味本意と心の歪みからだった…。」


宮城は、まぶたを閉じて、口元から手をはずし、ゆっくりと…


まるで、心の闇を明かすかのように…話し始めた。


「私は、こんな毎日生きる事に飽き飽きしたの…。


そんな時…ね、


あるネットのサイトで、この鍵が無料配布されてたの。


〝この鍵を使えば、他の世界にいける〟…。


本当に、そうなんだと思った…。


この世界に逃げ込めば、きっと楽しい毎日が送れる…!


…そう思ってた。


…でも違った。


たしかに、鍵を使って行けるのはこことは違う世界…。


でも私が望んだ世界じゃなかった…。」


「…どういうことだ?」


宮城は、ふっ、と微笑む。


そして、鍵をみつめ、再び話しだした。


「その世界は、戦う世界だった。


本当に痛みを感じる、死なない世界。


死ねばここに戻ってくる。


危険だと思えばここに帰ればいい。


弱肉強食の世界。


それがその世界。」


俺は黙り込む。


戦う世界?


弱肉強食?


死なない世界?


その世界っていったい…


「…ラストゲーム。」


「?」


「興味があるなら、検索すればいいじゃない。


ラストゲーム。


その世界はゲーム。


ネットで検索かければ出るわよ。


それから、無料配布も、きっとまだしているはずだから。


詳しくはゲームをはじめれば全部分かるわ。」


そして宮城は、微笑み、ふっとつぶやいた。


「でも、死ぬ痛みを知りたくないのなら、やらないほうがいいのかもね。」