その①から続く

いよいよ高千穂町の三大パワースポットの一つ、高千穂神社を訪れます。今回の旅で「天孫降臨」についていろいりと勉強しました。簡単にまとめると、昔、天上界を治めていた天照大御神は地上の国治が乱れている事を知り孫にあたる迩迩芸命(ニニギノミコト)を地上にお降ろしになりました。その降臨の道途中、大くわ・小くわと名乗る二人が現われ「ミコトがお持ちになっている千の稲穂から籾を取り四方に撒けば晴れ渡る」と言われその通りになりましたと。(後の高千穂の名前の元に) 国見ケ丘にある銅像がそれを表していますね。そしてその降臨の際に天照大神が瓊瓊杵尊に授けたものが三種の神器「(八尺の勾璁(やさかのまがたま))、鏡、また草薙(くさなぎの)剣」で今も皇位継承の象徴として取り扱われています。ちなみに八尺の勾璁と鏡は天岩戸で天照大神を誘い出すために作られたと伝わります。弟・スサノウが乱暴狼藉を働くために天岩戸に籠ってしまった天照大神の伝説の現場を実際に確認することが出来る旅が始まります。

高千穂神社の由緒が書かれていますが神話と伝説が多く存在し、高千穂八十八社の総社として1900年以上の歴史があると言われます。古事記にも記載があり天孫降臨の地として有名ですので、全国有数のパワースポットとも言えるでしょう。

歴史を感じる高千穂神社の拝殿にお詣りできて本当にありがたい気持ちでした。

先の高千穂峡に大きな石を投げたと言われる鬼八ですが三毛入野命(ミケイリノミコト)が姫の願いにより鬼八を退治している彫刻が目を惹きます。その後胴・手足・首とバラバラに3ヶ所に分け埋葬したと伝えられておりそれぞれの塚が残っています。高千穂地方に伝わる鬼八の伝説ですが投げた石や墓が残っているなど面白いですね。

彫刻の解説が掲げられていました。

建屋の中にひっそりと鎮座しているのは鎌倉時代に源頼朝が奉納したという鉄製の狛犬一対です。国の重要文化財に指定されています。

境内には見上げるような巨杉が多くあり歴史を感じさせています。

2本の杉の幹がつながった「夫婦杉」と呼ばれる巨杉です。この杉の周りを夫婦、恋人、友達と手をつないで3回まわると縁結び、家内安全、子孫繁栄の3つの願いがかなうと言われています。

境内にある「鎮石」と呼ばれる石ですが手をかざすとパワーを受けることが出来ると伝わります。

境内にある神楽殿です。毎晩20時~21時に観光客向けに高千穂神楽を奉納しているととことです。

夜になって神楽を鑑賞するというのも高千穂の楽しみになると思います。いつか観に来たいです。

さて続いて天岩戸神社・西本宮へ参拝します。

天岩戸神社は古事記、日本書紀にも書かれている天岩戸の洞窟をご神体にしています。

天岩戸神社の入り口ですがこれも神話の神楽で使われる1シーンですが手力男命が岩戸を取り払うところですね。

社務所ですがさすがにここで御朱印を頂く方が多かったです。

天岩戸神社の西本宮には本殿は無くて拝殿の後方に御神体の天岩戸があるとのことです。

天岩戸神社への参拝が済みました。非常に清々しい気持ちです。

そして拝殿の裏から御神体の天岩戸を直接拝むことが可能です。ここからは写真撮影が禁止されます。入口でお祓いを受けてから入城します。なるほど、あれが御神体ですね。

そして天岩戸神社から15分ほど歩いて天安河原宮を目指します。天安河原宮は洞窟に引き籠ってしまった天照大神をどうやって引き出すかを八百万(やおよろず)の神が集まって相談したと伝わる洞窟に鎮座します。

何とも不思議な伝説と神話に導かれるように現場の洞窟を目指して進みます。

細い林の道を下っていくと川の激しい流れに沿って進むことになります。

途中の太鼓橋ですがここもパワーが溢れているポイントと言われていますので立ち止まってパワーを吸収しました。

岩戸川の水量がかなり増えているとのことで川に落ちないように慎重に進みます。

突然前方に大きな洞窟が口を開けて我々の前に現れてビックリです。ここがかつて八百万の神が集まったと伝わる仰慕窟と呼ばれる大洞窟です。

皆が並んで参拝します。なかなかここまでは来れないという事を実感し感謝の気持ちで礼拝します。

最後の天安河原宮にお参りします。これで今回の高千穂三大パワースポットを全て回って拝むことができました。

廻りを埋め尽くすほどの積み石です。いつの頃からかお願いごとに来た方が石を積んで願をかけ始めたとのことです。

まるで恐山の賽の河原にも似た光景が広がります。ただここは大雨が降ると川に流されてしまうことがあるそうです。

ありがたいパワーをたくさん頂いて神々のパワー溢れる高千穂を後にします。

帰りには最後の休憩で蒲江インターパークに寄りました。さすがに海の町で新鮮で美味そうな魚がたくさん売られていました。

天気は良くないですが蒲江の海は波静かで穏やかです。焼き小屋が気になりますね。

生け簀のなかでは無数の伊勢海老が泳いでいました。ものすごく美味そうでした。

(32)

古い神話や伝説は分かり難いものもありますが今回の旅でいろいろと勉強することが出来ました。天照大神の勅命を受けて高千穂に降られた孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の曾孫が初代天皇の神武天皇であり、その系図が現代の令和天皇へつながっていることを考えると神話は伝説がすべて本物の話にも思えてきます。こうした歴史を勉強しておくことは本当に大事に思える歳になったということですね。今回は訪問できなかったですが国見ケ丘の景色は見て見たかったです。

その①