今年も紅葉の時期真っ盛りになって諦めかけていましたが、仕事で京都へ行けることになり急ごしらえで予定を立てました。少し盛りを過ぎた感はありましたがまだまだピークの場所もあり今年最後の紅葉を楽しむことができました。(2016/11)
まずは定番ですが嵐電に乗って嵐山を目指します。嵐山を見るとやはり京都に来たなと実感できることもあってまずは四条大宮から朝の嵐電に跳び乗ります。
まだ朝の光の中で黄色の葉は映えますが嵐山は紅葉しているのはわかってもすこしかすんでいる感じです。
おっと!朝の賜物ですが山に雲海が広がっているのが見えました。紅葉と雲海のコントラストは寒い朝しか見れないでしょう。
あまり嵐山で時間はないんですが、近くをうろうろしていると宝厳院の紅葉が美しそうで開館に並んで入ってみることにしました。
天龍寺の塔頭とのことですがこの時期は紅葉が美しいです。
太陽の光を映して秋の紅葉に癒されます。
私のもう一つの楽しみは地面の散り紅葉です。一面に同じ色の葉っぱのじゅうたんです。
緑の苔の上に色違いの葉っぱが散っているのも美しいです。
十分紅葉を楽しんだ後は落雁と抹茶の御馳走です。
続いて嵐電に乗って北野白梅町にやってきました。ここを拠点に紫野を目指します。
大徳寺にやってきました。臨済宗の大本山で広大な境内には20以上の塔頭が存在します。勅使門、山門、仏殿、法堂がほぼ一直線に並ぶ伽藍です。
茶の湯との縁も深く千利休が切腹のきっかけとなった朱塗りの山門が有名です。
塔頭をいくつか訪問することにします。まずは我が豊後のキリシタン大名・大友宗麟が創建した瑞峯院です。表門も創建時のもので重要文化財です。
庭の石組はキリシタン大名・大友宗麟の思いを汲んだ枯山水の庭で、石組みが十字架を形作っていると言われます。
次に塔頭の総見院を訪れます。本能寺の変の後、織田信長の一周忌に間に合うように秀吉が建立した寺院で織田信長の菩提寺です。 中でも重要文化財の織田信長座像を見ることができます。説明によると2体作られ1体は遺骸の代わりに火葬され京都中に香木の匂いが漂ったと言われます。
境内には織田信長一族の供養塔が並びます。遺骸はありません。
加藤清正が朝鮮出兵から持ち帰った井戸石です。空の船の重しに使われたと言われます。
次に塔頭の高桐院を訪れました。戦国大名の細川忠興公の創建された寺院です。茶道にも通じ文武両道の知人でした。
高桐院の庭園は紅葉の美しさを眺めることができるような野趣に富んでいます。散り紅葉のじゅうたんが綺麗です。
境内には細川忠興・ガラシャ夫妻の墓所があります。本によると忠興公は異常に嫉妬深かったということで三成挙兵時のガラシャの自刃の判断にもつながります。この灯篭も元々は千利休の秘蔵品であったものを秀吉が欲しがったためわざと破損して許された物で、利休が切腹時に忠興に寄贈したと伝わります。
確かに後ろ側が欠けていますね。
前庭に置かれているつくばいですがこれも加藤清正が朝鮮から持ち帰り忠興に贈られたものと伝わります。加藤清正はいろいろ持ち帰っていますね。
大徳寺を出て今宮神社へ向かいますがイチョウの黄色が美しいです。
さすが京都というか黄色の絨毯を舞妓さんが歩いていましたのでパチリ。
京都紫野の船岡山北側に位置する今宮神社です。
今宮神社の本殿です。
楽しみは今宮神社門前のあぶり餅です。きな粉をまぶした餅を竹串に刺し炭火であぶったあとに白みそのタレをぬった餅菓子です。
門前には2軒の店が競い合っているようですが今回は一文字屋さんに入りました。平安時代からある日本最古の和菓子屋とされ今宮神社参道で応仁の乱や飢饉のときに庶民に振る舞ったといういわれがあるそうです。 歴史を感じる味でした。
さてさらに足を延ばして北野天満宮へ向かいます。
正月でもないのですがお参りにはたいへんな人出です。目的はもみじ苑の見学ですね。
北野天満宮は春の梅で有名でしたが秋の紅葉も有名とは知りませんでした。
案内掲示板がありますが太閤の歴史を感じながら美しい紅葉を楽しむことができますね。
案内にあるように秀吉によって築かれた広大な土塁ですが、北野の御土居は250本の紅葉の名所になっています。
紙屋川にかかる鶯橋と川面の散り紅葉が美しいです。
川にかかる紅葉を両方向から錦を楽しむことができます。
今年最後の紅葉になると思いますが京都で堪能することができてよかったです。良い締めくくりになりました。