僕は
黙っていると
かしこそうにみえるそうで
かしこくみられたいから
黙っている
けれども
黙っているとつまらないので
しゃべってみる
と
かしこくないのがばれるのであって
これではしょうがない
昨晩は安酒の底に沈み
せめて陽気に歌でも歌ってみたらよいのに
だれがみているわけでもないのに押し黙った
押し黙っていてもしょうがないので
少し踊った
踊ったといって、左、右、左、と一往復と半
揺れただけであって
秋草がそよかぜに揺れたようなことであって
これではどうしようもない
ところで
僕は暗い人間であったのが
最近はあかるいきもちでもある
あかるいといったって注意深くよく観察してみると
少しあかるいという程度のことで
段差に躓くくらいのことでまた暗くなるのであって
これではしょうがない
と
休憩時間にこんなものを、書いているだなんて
職場の誰もきがつきやしないだろう
こうして
こっそりと奇妙に発光しているのであって
だからといってどうなるものでもないし
しょうがなし
さて、