あかべこのように頭を下げ、頭を垂れ、生きている。お昼ご飯は、大体カップラーメンを食べる。此れまた、あかべこのように、顔を、上げたり下げたりしながら麺を啜る。うんざりしながら、兎に角、胃に何かを入れなければ、という義務感をもって麺を啜る。


食べてみたい蟹を、食べることもなく年が終わる。


欲しいフライパンがある。着てみたい服がある。

使ってみたい調味料がある。 


フライパンは買わないし、服も買わない。調味料も、買わない。


静かな、日常の連続として、一年が終わる。


歳を取るにつれ、時間の経つことを早く感じる。なんて、古来より繰り返されてきたぼやきさ。


そうこうしていたら、あっという間に棺桶か。あー、つまらない、つまらない。