「無形文化財・小説 奇跡の人」

皆さんに読んで頂きたい本・・・原田マハ著「奇跡の人」を紹介します。
実はブロ友の和奴さんのブログで紹介された本です。

当人が感動してその本の現場にすっ跳んで行ってしまったという事でした。
その現場での写真もあったからこそ本文の描写が理解できて私もそれなり以上の
感動を覚えたというのもあるかもです。
 
     
     本書版
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北国の生活の厳しさに対して私の驚きや感動の描写を取りだしてみました。
和奴さんは文庫本なのでページは違います。
 
P.9 
普通の吹雪ではない。地吹雪だ。
「雪が上から降ってくるんじゃない。下から吹き上げてくるんですよ。」
痛くてメモ開けていられないほどだ。
 
P.81
 少しでも春めいた陽気が感じられると弘前の人たちたちは、いてもたっても
いられないような、そわそわした気分になるのだそうです。
 
  P.90
 あの子と一緒に桜の花の満開の下、歩く夢。いつか、かなう日がくる。
そう信じてもいいですか。この(母の)涙のあたたかさを私は決して忘れては
いけない。無駄にするわけにはいかない。
 
.185
     桜は花もいい。けれど花が落ちて若々しい緑を風に揺らす風情も好きなのだった。
この世に生を受けたことをいっぱいに喜んでいるような青葉を繁らせる桜の若木。
樹木は、聞くことも、見ることもない。話すことももちろんかなわない。
けれど太陽の光を受け風に枝をそよがせながら全身で表現しているのだ―生きて
いることを。
 
  265
川倉地蔵尊は・・・亡くなった子供たちを悼む親が、大小の地蔵を建立して寄贈する
ならわしがあった。風車を地蔵に手向け彼岸花が地面からにゅっと生えているにも
似てる光景だった。
 

私の読書法は、気になるところのページをメモし、読後読書ノートにその文章を
書き記す事です。
 
例えば本書に限って言えば・・・
春という要望が東京にいる私などより雪国の方たちは強いのだな(P.81)とか。

尚本著者の原田マハさんって現在週間文春で連載小説お書きになっているバリバリの
売れっ子小説家なのですね。知りませんでした。
機会あれば他作品読んでみたいものです。