
背番号は「99」と発表された。
ソフトバンクを昨シーズン限りで退団した松坂投手については、その獲得にドラゴンズが
3年間で1ゲームしか登板していないことだろう。ましてや昨シーズンの登板は0である。
去年のドラフト会議指名内容からも明らかなように、ドラゴンズが若手への切り替えを
進めているチームだからこそ、ファンが疑問符をつけたくなる気持ちも当然であろう。
しかし、私は次の5つの理由から、松坂投手のドラゴンズ入りに期待したいと思う。
第1に、松坂投手が再びマウンドで投げる姿をもう一度見てみたい。
「松坂大輔」というブランドは、野球ファンにとってはやはり特別なものであり、
パ・リーグそしてメジャーに続き、セ・リーグでは初のマウンドになる。
復活がかなえばその投球を見てみたいし、「ナゴヤドームのマウンドに立つ松坂が
見たい」となるだろう。
第2に、松坂本人の「投げたい」という気持ちを大切にしたい。
第3に、若返りを進めるドラゴンズのチーム内への効果である。
球団が松坂投手にアプローチを始めたことが表面化する中、多くの選手が松坂投手への
“あこがれ”を語っている。
一流選手の言葉そして所作は、何よりの勉強材料になる。まして松坂投手は日本だけで
なくメジャーでも活躍、さらにそこでの故障や挫折も味わっている。
チームにとっては有形無形の好影響があると思われる。
同時に松坂世代のベテラン投手にも大いに刺激になるであろう。
第4に、ドラゴンズというチームの体質である。
今年で球団創立82周年を迎えた老舗チームであり、その歴史において、これまでも
“懐の深さ”を見せてきた。
大塚晶文投手、中村紀洋選手
故・水原茂氏を1969年(昭和44年)に監督として受け入れて3年間采配をまかせた。
20年ぶりのセ・リーグ優勝の中心選手となった。
また、落合博満氏を、2003年オフには監督として戻している。
数々の歴史が証明するように、このチームは、球界で独自の光を放ってきた。
松坂にもその光が注ぐことになる。
第5に、ドラゴンズが“オフの主役”として一躍スポットライトを浴びることになる。
松坂投手の入団によって、全国的に大きな注目を集めることになった。
そして、もし松坂投手の復活が実現すれば、公式戦でのナゴヤドーム観客動員へ効果が
期待できる。
ナゴヤドームはここ2年連続で観客数200万人を割り、昨シーズンは1試合の平均観客数が
松坂投手がそのマウンドに立てば、間違いなく観客は増えるはずだ。
もちろん、今回の松坂投手獲得はプロ野球の球団として様々な計算もあってのことだろう。
しかし、ドラゴンズの森繁和監督が先日テレビのインタビューで語った言葉・・・
「野球に対する姿勢。力が劣っていても向かっていく姿勢が、今のウチ(ドラゴンズ)に