ブロークン・ブリテンに聞け ブレイディ・みかこ


 英国のブライトン在住のブレイディ・みかこの時事エッセイ

前に読んだ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、中学に入る頃の息子とその周りの話から英国の今の状況を描いた話。

今回のテーマは"ブロークン・ブリテン"10代のシングルマザー、幼児虐待、ドラッグやアルコールの問題など社会的荒廃を意味する言葉として使われているらしい。

その英国の現在を日本の雑誌に連載していたものをまとめたもの。



この話の中で面白かったのは

"シェイクスピア・イン・エモジ"

英語の中でもemojiと呼ばれているみたいで、日本発祥??

イギリスでは11歳からシェイクスピアを勉強するらしく、シェイクスピアの複雑なストーリーを人生の陰影やアイロニー(皮肉や反語)を知らない子供たちに。
でも、そこで出る試験の問題がちょっと笑える。
「死んだ順番にメインキャラの名前を並べよ」
「最後まで生きている登場人物は何人?」
「登場人物の名前と死因を線で結べ」とか

その勉強に悩んでいた息子がネットで見つけたのが、「このエモジはシェイクスピアの戯曲のどの話でしょうか?』というクイズ。残念ながら見つけられなかったけれど、こんな感じみたい。海外なのでエモジのタイプは違うけど。

👫👨‍🦳❤️🗡💀👑💍😁😭💔


これでストーリーの順番が覚えられると息子さんは大喜びだったと。

絵文字でシェイクスピアを教える学校が増えているらしい。全てを教えるというわけではないけど、とっかかりでとか。そしてそれに反対する人ももちろんいる。

ここで!!と思ったのは、外国語の勉強。
こちらは訓練のツールに最適だとかで、🕊→BIRD 
よくしがちなのが、日本語の『鳥』→それを翻訳したBIRD 
ではなくいきなり🕊=BIRD 
テキストの中では母語をできるだけなくして絵文字と外国語でイメージと関連付けて覚えられるということ。
確かに。いろんな母語をもつ人にも同じイメージで伝えられる。
ピクトと同じことを外国語勉強で使うということ。


もう何年も前の、会社の人たちと行った食事会で、英会話を何年も習ってた人が呟きました

『先生に言われるんですよ〜。いちいち日本語から翻訳して話してるのをやめないとって』

私もそうかもって思っていたら、

『何それ!しーんじらんなーい!』とカナダに住んだことのある彼女。

そうなんですよね。


絵で単語を覚えるっても、そうじゃないものも多いよなー。