買いたいものは、いつでも買える時代になった。
ネットを開けば、世界中の商品が指先ひとつで届く。
欲しいものを探すことも、注文することも、数分とかからない。
けれど、いざ自分が売る側に回ると、話はまったく違ってくる。
「売りたいものが売れない」
そんな壁に、何度もぶつかる。
不思議なことに、人は「ほしいもの」を見つけるのは得意でも、「売れるもの」を見極めるのは苦手だ。
自分が欲しいからきっと売れるだろう、と考えてしまう。
品質が高いから伝わるはずだ、価格を下げれば動くはずだ、そんな希望を胸に並べた商品が、思ったほど動かない。
それはたぶん、視線が自分に向いているからだ。
売れるものは、売り手が決めるのではない。
市場が決める。
お客様が決める。
検索されている言葉、SNSで話題になっているモノ、リピート購入されているジャンル──。
それらを丹念に拾い、眺め、試してみる。
売れる兆しは、必ずどこかにある。
それを見つけたとき、ようやく「売りたいもの」と「売れるもの」が重なっていく。
私たちSTK商会では、その「兆し」を逃さないために、毎日ネット上で販売される商品の上位データを収集し、蓄積している。
そこから見えてくるのは、今まさに売れている商品や、これから伸びる可能性のあるカテゴリーだ。
その情報を活かし、仕入れの判断や販売計画に反映させることで、感覚ではなく確かな根拠を持って商売を進めることができる。
売れるのは、偶然じゃない。
必然だ。
その必然を作るためには、「お客様が今、何を求めているのか」を知ること。
そしてそれをいち早く掴み、行動に移すことだ。
市場の声に耳を澄まし、数字を読み解くことが、卸売や仕入れの世界で生き残るための何よりの武器になる。
