日本から来ていた姪たちと無駄話をしていて、私が、どうして日本人はありがとうというべきときにすみませんというんだろうと訊いた。 Thank you.と Sorry.はまったく別のものだから。 特に明快な答えを期待していたわけではない。 相手は13歳と20歳のお嬢様である。 その彼女らが言うには、”ありがとう”というと上から目線という感じで失礼だから、相手に対してへりくだって”そんなことをしていただくようなものではありません、どうも申し訳ありません”という気分で”すみません”となるんだとか。
へーぇ、そうなのかと妙に納得してしまった。 ”上から目線”という言い方も面白い (下から目線は果たしてあるのか)。 つくづく考えれば、大名行列に土下座する力関係から、名刺を交換してすばやくどちらが上役かどうかを読み取るサラリーマンの社会まであまり日本人の心境に変化はなかったのかも。 対等という位置関係は育ちにくいのが日本。 縦割りのどこに自分がいるかを確かめないと居心地が悪いのだ。 男女関係でもそうではないか。 亭主関白でなければ、尻にしかれているといわれる。 女刑事音道貴子の本の影響もあるのかもしれないが、ちょっと文化考でした。