サイノスケの住むことになっている寮はスカラーシップホールといって、一応自営で、掃除、食事など全部学生たちがすることになっている。 一週間に4時間ほどの労働が義務付けられる。 トイレのそうじ、リビングルームの掃除機かけ、食事の用意、後片付け、皿洗い。朝はシリアルとか、トースト、ドーナッツなど、簡単なもので、料理の係は大してすることはない。お昼もサンドイッチ用のハムとかチーズを用意すればそれでよし。結局夕ご飯が問題なのだ。 メニューを2週間前に決めてあって買い物をして準備をする。50人分の夕食はさすがに大雑把になるんだそうだ。 でも感謝祭にはちゃんとターキーをローストして、パンプキンパイも買ったものではなく作ったりする。


クマゴローのいた寮も同じようなホールだった。普通の寮よりかなり安いし、一応ある程度の成績でないと入れないことになっているし、作文を提出して、そのホールの居住者たちが新入生を選ぶのだ。 最初はクマゴローはずっとトイレの掃除係(それが今役に立ってる)、それからお鍋を洗う係、そして皿洗いを経て最後の年には晴れて、料理の係になった。 2人のチームで、相棒がプエルトリコからのエンジニア専攻の時は、ラテン系のものをよく作ったらしい。 時には焼きそばとか、焼き飯、照り焼きチキンなど。 50人分の焼きそばにいったいどんなやさいをいれる?たまねぎにピーマンとかいったい何個必要? 訊かれてもこっちは困るって言うの。 そんな量作ったこともないし、カンサスで手に入る野菜は限られている。


同じ寮の学生とは家族以上の付き合いである。 おかげでクマゴローは良い友達がたくさんできた。 でもルームメートのよしあしが決めてなのだ。