早速、被害事例を頂きました。

ソラナックスの副作用被害事例です。

許可を得て、紹介させて頂きます。


Tさんの事例


私はベンゾジアゼピン系抗不安薬ソラナックス(一般名アルプラゾラム)の依存症、

離脱症状に苦しんでいます。

顔や手のひらからの発汗、赤面などが、精神科の受診動機です。

1日の最大用量2.4mgを約4年半処方されました。

ソラナックス以外の薬(パキシル、メイラックスなど)を含めると、約5年間の向精神薬の服用歴です。


医師の指示通りに、減薬、断薬しました。断薬後も医師の指示に従いました。

それでも、1年以上経った今なお、酷い離脱症状に苦しんでいます。


主な離脱症状は、


入眠時の痙攣、眼圧上昇、眼痛、酷い眼精疲労、歯ぎしりによる歯の磨耗、動かなくなるほどの手足のしびれ、

頭の中で変な音がする、光が異様に眩しい(車やバイクのライト、商店の照明などが、

放射状に花火のように拡散する)、その他視覚変容、異常な発汗、身体の意図しない動き、耳鳴り、

全身の色々なところがピクピクと痙攣する・・・などです。


ほとんどが海外の文献に、離脱症状として記載されている症状です。

他にも数え切れない症状を経験しています。


離脱症状というより、後遺症と言いたくなるほど、長期間悩んでいます。

出口が見えません。


また、断薬前後に、

白内障、飛蚊症、ドライアイなど、立て続けに眼疾患を発症しました。

まだ30代です。

ベンゾジアゼピンを含めて、向精神薬は副作用、離脱症状が目にくる場合があります。


医師から「長期服用して大丈夫な薬です」と言われ、

依存性、離脱症状の存在なんて全く知らされていませんでした。

後半は週単位の処方ではなく、一度の診察で、最大用量を2ヶ月分まとめて処方されました。

一度薬剤師に止められたにも関わらず、「真面目な薬剤師だから」と言ってまとめて処方され続けました。

医師は経過観察も怠っているのです。

全て医師の指示通りに、服薬、減薬、断薬したのです。

その結果もたらされた離脱症状を、「あなたの元々の疾患」だとか、

「偽りの離脱症状」と言われ続けています。


離脱症状以上に苦しいのは、医師の不勉強と傲慢な言葉です。

心身裂かれるような思いがしました。


パソコンを見るときも、外出時もサングラスが欠かせません。

異様に眩しいからです。

また寝るときはマウスピースが離せません。

歯がどんどん擦り減るからです。噛み合わせがめちゃくちゃになりました。

歯ぎしりが典型的な離脱症状であることを、医師に伝えても、「あなたの元々の症状です」と言われます。


私が服用したソラナックスは欧米商品名XANAX(ザナックス)です。

欧米でその強い依存性が大きな問題になった薬剤です。

イギリスではハルシオンとともに、公的医療機関(National Health Service)での処方は禁止されています。

ベンゾの中でも特に依存性が強い薬剤です。

アメリカでも問題視されて、売り上げを大きく減らしたとの記事もあります。


「薬物依存」なんて自分から一番遠い疾患だと思っていました。

それを精神科医によってもたらされ、精神科医に無視され続けることに、

大きなショックを受けています。


このような深刻な問題の、消費者の立場に立った相談窓口が存在しないことが不思議でなりません。


サングラスなしに外出ができ、

マウスピースなしで、頭の中で変な音がしたり、痙攣することなく、ぐっすり眠れる日がくることを願っています。


このメール頂いた後、Tさんに、エビデンスとなる参考資料を求めたました。

以下が、その返信です。


まず、依存性の高い、ソラナックス(他社商品名コンスタン、欧米商品名XANAX ザナックス)が、

日本に売り込まれた経緯が、時々テレビに出ている和田秀樹先生の著書「精神科医は信用できるか」で指摘されています。

そこを引用しているブログがあります。

http://d.hatena.ne.jp/hkondo/200802

私も同じ本を持っていますが、この引用で間違いありません。


ここで触れられている、ザナックスを批判した「コンシューマーズ・リポート」の記事は恐らくこれだと思います。

http://www.benzo.org.uk/xanax2.htm


ソラナックス(ザナックス)の依存性、危険性を指摘した文献は、

http://www.benzo.org.uk/xanax3.htm

http://www.benzo.org.uk/breggin2.htm

などです。アリスパパさんのブログにも登場する「精神医学の良心」ブレギン博士の論文です。


また、以前お伝えしたイギリスのアシュトン教授の講演がyoutubeにアップされていて、

http://www.youtube.com/watch?v=UsjhqdE7-6A

それを文字に起こしたものがあります。

http://www.psychmedaware.org/OverprescribingBenzodiazepines.html

http://www.psychmedaware.org/HistoryBenzodiazepines.html

ザナックス(ソラナックス)が非常に依存性の強い薬剤であることや、

イギリスで処方されていないことなど説明されています。

また、製薬企業が収益第一で安全性を二の次にしていることや、


ベンゾの依存を食い止めるための、欧米各国の簡単なガイドラインのようなものも示されています。

ウツの患者がベンゾを服用したら、自殺のリスクが高まるなども指摘されています。

この先生はすばらしい方だと思います。


Tさんの主治医は、Tさんの状態を薬の副作用と認めていません。

ですから、当然、副作用情報として報告されていません。

患者側からの副作用報告制度を一刻も早く作らねばなりません。