金融デリバティブ商品の残高総額が、1000兆ドルを超えた。
1000兆ドル?????
良く判らないので、円換算してみる。1ドル=100円で、
100,000兆円。100京円。
結局良く判らん。
世界のGDP総額ドル50兆ドル。
いわゆる現物経済に対し、20倍のレバレッジをかけたデリバティブ商品が存在するということだ。
そもそも、デリバティブとは何か、日本語に置き換えると、派生商品と訳される。
そもそも、デリバティブは、現物の派生物である。
もっとも単純なデリバティブとは、先物である。
そもそも、先物とは、将来の価格変動リスクをヘッジするための商品である。
天候不順による作物の出来が悪い場合に、生産者の所得を保証するのがそもそもの役割であった。
先物取引は、大きなレバレッジをかけて取引が出来る。
真っ先に、それに目をつけたのが商品先物の会社である。
かつて、先物を理解していない個人に先物取引をさせて、数々の問題を巻き起こしたのは、そんなに遠い昔の話ではない。
その伝統は、現在の為替先物取引に受け継がれている。
世界の投資銀行は、新しい金融商品として、さらに高度化させた手法を用いて、現在1000兆円ものデリバティブ商品を開発した。
開発したと言えば聞こえが良いが、ようは、錬金術を行っているのだ。
あくまでも、現物は50兆ドルなのである。
世界経済は、未曾有の金額のマネーゲーム(ばくち)を行っているということだ。
土を耕し、こつこつと作物を育てたり、便利な工業品を作ったり、まじめに働いている人が手にするお金とは、あくまでも現物経済のお金である。
現物経済が、こんなに落ち込んでいるにも関わらず、
アメリカの投資銀行の業績が回復し、株価が回復しているのは、この未曽有のデリバティブ商品による。
その証拠に、現物経済に近い、地場銀行の業績は回復していない。
もはや現物経済とデリバティブには、関係がなくなってしまったようだ。
この世も末である。
こんなことは、許されてはならない。
詐欺に近いが、皆、巨大すぎて理解が出来ないのだ。
政治家もしかり。
貨幣の在り方を考え直す時が来たのだと思う。
お金の意味を考え直すべきであろう。
もう、相手にする必要はない。
かってに、マネーゲームやってればと思う。
数字遊びをしたいなら、かってにどうぞ。
だが、レバレッジの解消は必要だ。
そうせねば、お金そのものの価値が問われる。
新しい通貨が出来るというのも、あながち絵空事とは思えない。
この日本でも、60年前に一度あったことなのだから。