子どもの便秘


子どもの便秘に悩んでいるお母さんもきっと多いことでしょう。最近、子ども、特に小学生の便秘が増えています。小学生の2人に1人は、便秘症であるといわれています。子どもの便秘で多いのが、学校や塾などの家の外にいるとき、恥ずかしさから排便を我慢してしまい、その結果、硬い便となって便秘が引き起こされます。大人の女性も排便を我慢する傾向があり、それによって、便秘になることがありますが、子どもはそれ以上にデリケートな側面があります。子どもの心理的ストレスによる便秘も増えてきているといわれています。また、食事を抜くといった不規則な食生活・食習慣が、子どもの便秘の原因ともなっています。子どもの便秘解消法の基本は、便を軟らかくする食物繊維の摂取量を増やすことです。これは、単に便秘の解消のみならず、肥満や子どもの生活習慣病の予防にもつながります。ここでは、子どもの便秘についてお話します。


今、子どもの便秘が、社会問題として取り上げられています。それは、便秘が、一種の栄養障害の原因となりますので、成長段階にある子供の発育に影響を及ぼすからです。 約7,500人の子ども、小学生を対象とした便秘に対する臨床調査によりますと、「毎日排便がある」子どもは、全体の25%、「1~2日に1回排便がある」子どもは26%で、健康な排便状態にある子どもは、全体の50%程度しかいません。「3~4日に1回排便がある」子どもは全体の11%、「5~6日に1回排便がある」子どもは3%、「不規則な排便」の子どもは35%で、便秘または便秘傾向にある子どもは、全体の半数となります。すなわち、便秘または便秘傾向の子どもは、2人に1人の割合で存在しているということになります。


子どもの便秘の原因はさまざまですが、まずは、食生活・食習慣の影響が考えられています。2歳から6歳の子どもを対象にした食習慣実態調査では、約20%の子どもたちが朝食を欠食しがちな状況にあることが報告されています。すなわち、5人の子どものうち1人は、朝食を抜いていることになります。小学生についても多くが朝食を欠食しています。朝食の摂取と便秘との関係においては、毎日朝食を食べていても便秘である子どもは、全体の46%であるのに対して、朝食を欠食する子どもの便秘比率は64%となっていて、朝食を抜く子どもに便秘が多いことが分かります。また、食事の質と便秘との関係においては、「好きなものばかり食べる」子どものうち、全体の34%が健康な排便であったのに対して、43%が便秘となっていて、「好きなものばかり食べる」子どもに便秘が多いことが示されています。さらに、「野菜をほとんど食べない」子どもの便秘発症率は、「野菜を食べる」子どもの約2倍高くなっています。すなわち、「朝食を抜く」、「好きなものばかり食べる」あるいは「野菜をほとんど食べない」という偏った食習慣が便秘の原因となっています。これらの食習慣は、潜在的に食物繊維不足を引き起こし、この食習慣が続くことによって、便の形成が不十分となって便秘が生じると考えられています。しかし、毎日朝食を食べても便秘になる、偏食がなく野菜を食べても便秘になる子どもも30~40%存在していますので、食習慣以外の原因で便秘になっていることも留意する必要があります。小学生を含め、子どもの偏食が問題となっています。


大人の女性の中には、家以外のところで排便することを嫌がる人も多く、排便を我慢して便秘になる人も結構多いです。 しかし、子ども、特に小学生にもなりますと、大人の女性以上に、学校や塾などの家以外のところで排便することを極端に嫌がります。小学生の70%は、学校では排便しないとの調査結果もあります。学校のトイレが清潔でない、友達から冷やかされる、恥ずかしさを感じる、などがその理由となっています。大人の女性にしても、子どもあるいは小学生にしても、排便を我慢しますと、腸は次第に便意を感じにくくなり、長い時間にわたって、便が腸の中に滞留することになります。これによって、便の水分が過剰に吸収されてしまい、便が硬くなって便秘が引き起こされることになります。排便に関して子どもは結構ナイーブで、便秘になっても、お母さんに相談しない小どもが多いです。腹痛や吐き気といった辛い症状が出て、はじめて、お母さんは、子どもが便秘であることを知ることも珍しいことではありません。


子どもが便秘になりやすい理由はほかにもあります。子どもは、大人に比べて汗を多くかきます。暑いときは、じっとしていても、汗が後頭部からぼたぼた落ちるくらいです。夜も、枕が汗でびっしょりになることもあります。食事や運動のときにも、子どもは、たくさん汗をかきます。子どもは、生理的に発汗が多いのが特徴です。その理由として、①子どもは、新陳代謝が盛んなために、体の大きさの割に熱が多く発生し、そのため、汗を多く出すことで、体の熱を放散し、体温を調節する必要があるため、②皮膚に分布する汗腺の数は、赤ちゃんも大人も同じであるため、体表面積が小さい子どもでは、汗腺が大人に比べて密に分布しており、それだけ汗が多くみられる、③子どもは、体の構成成分として水分の占める割合が大きいため、水分を多く必要とし、水分の摂取も多くなり、汗をかきやすくなる。このように、子どもは、たくさんの汗をかきます。水分摂取が少なくなりますと、大腸の中の便の水分が過剰に吸収され、それで、便が硬くなって便秘が生じます。子どもの水分代謝回転は、大人に比べて速いので、その分、便の水分吸収が過剰になる傾向があり、便秘が引き起こされやすいということになります。


子どもや小学生は、風邪をひきやすいのですが、風邪による発熱も皮膚からの水分放出が加速し、汗をかくときの原理と同様に、便の水分が失われて便秘が生じることがあります。


最近では、子どもの便秘の原因として、生活習慣の変化も問題視されています。最近の小どもは、外で遊ぶ機会が少なくなり、それに代わり、家や室内で過ごす時間が多くなってきました。パソコン、テレビやゲーム機などの普及により、家の中で引きこもりの小どもが増えてきています。また、学校以外にも、学習塾や英会話教室などに通う小どもも多くなり、その結果、運動不足の子どもが多くなってきているのです。運動不足は、便秘の原因となります。運動不足によって、腸の蠕動運動が弱くなります。また、食事の量が少なくなったり、食欲不振となって、十分な量の便が形成されずに便秘が引き起こされます。子どもの便秘は、このような、さまざまな原因が重なり合って、引き起こされます。


子どもや小学生の便秘の症状は、大人の症状とほぼ同じです。硬い便、コロコロ便、残便感、腹痛、腹部膨満感、吐き気、嘔吐、食欲不振などです。また、子どもの便秘でよくみられる症状として、自覚しないで便を漏らすことがあります。また、慢性的な便秘症になりますと、栄養障害が顕著になることがあります。子どもや小学生は、便秘であることをお母さんに告げないこともありますので、便秘がひどくならないよう、子どもをよく観察することが大切です。


近年、子どもの健康で問題となっているのが、子どもの肥満と肥満が原因の生活習慣病です。文部科学省の調査によりますと、昭和52年と平成18年の肥満児数を比較した場合、小学生で2倍、中学生では1.5倍、肥満児数が増えているとのことです。また、子どもの運動能力も低下しています。子どもの肥満で特徴的なのは、お腹の中に脂肪が溜まる内臓脂肪型肥満が多いことです。また、最近の小学生の肥満で特徴的なのは、摂取カロリーは、むしろ、以前に比べて減少しているのにもかかわらず、肥満児数は、増えている点にあります。すなわち、消費カロリーの低下と食事バランスが悪いことが肥満の原因となっており、特に、食物繊維の摂取量は、極端に低くなっています。


小どもの肥満は、大人と同様に、生活習慣病を引き起こす原因となります。子どもにおいても、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、動脈硬化、高血圧などの典型的な生活習慣病が引き起こされます。また、肥満によって体脂肪が肺を圧迫し、呼吸がしづらくなる呼吸器障害、肥満で骨、関節、筋肉に負担がかかりますと、腰痛、膝関節症などが起こります。また、皮膚が萎縮したり、黒ずむ黒色表皮症が現れることがあります。さらに、肥満は、便秘の原因にもなります。特に、最近の子どもに多い内臓脂肪型肥満では、お腹の中の脂肪が腸を圧迫して、スムーズな排便を阻害するために便秘が生じます。腸の蠕動運動も、内臓脂肪によって、抑制されます。子どもの肥満とそれによる生活習慣病は、親の責任ですので、しっかりと、栄養管理をしてあげてくださいね。特に、食物繊維不足は、深刻な問題ですので、積極的に食物繊維を摂ることが勧められます。子どもは、成長段階にありますので、子どもの肥満や生活習慣病は、大人と異なり、回復が速やかですし、あるいは回復することができます。しっかりとした栄養管理を心掛けることが大切です。


子どもあるいは小学生の便秘解消法に、便秘薬を使用することは禁物です。子どもや小学生の便秘には、しばしばラキソベロン内用液が用いられます。ラキソベロンは、大腸を刺激して、腸の運動を活発にして排便を促します。すなわち、腸の運動が低下している弛緩性便秘には効果があるのですが、便が硬くなった便秘では、むしろ、便秘が悪化する恐れがあります。また、ラキソベロンを繰り返し使用しますと、次第に、効果が現れなくなりますので、慢性的な便秘には不向きとなります。さらに、腹痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満感、めまい、下痢、あるいは稀に腸閉塞といった重大な副作用が発現することが知られています。このような点から、小どもの便秘解消法の第一選択に、便秘薬は適していないことになります。


子どもあるいは小学生の便秘解消法として一般的に知られているのが、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維の摂取です。イヌリン食物繊維は、大腸に生息するビフィズス菌や乳酸菌の栄養源となって、これらの健康に有益な善玉菌を効率よく増やします。善玉菌には、便を軟らかくする効果があり、これによって、硬い便が軟らかくなって、便秘が自然に改善されます。子どもあるいは小学生の便秘で多いのは、便が硬くなって生じる便秘ですので、このような点からも、小どもの便秘解消に水溶性食物繊維であるイヌリン食物繊維の摂取が有用となります。また、イヌリン食物繊維は、他の一般的な食物繊維と同様に、低カロリーで、糖分や脂肪分の吸収を緩やかにしますので、肥満やそれによる生活習慣病の予防にもなります。このように、イヌリン食物繊維は、小どもの便秘のみならず、小どもの肥満や生活習慣病の予防においても有用となります。今では、スティムフローラのように、不純物を全く含まない極めて高純度のイヌリン食物繊維が、健康補助食品として市販されています。子どもあるいは小学生の便秘の予防と改善に、このような健康補助食品を活用することも有用です。


子どもあるいは小学生の便秘、肥満、それに伴う生活習慣病の対策で大切なことは、先ずは、栄養管理です。日常の食生活の中で、不足している食物繊維を多くとりいれることが非常に重要となります。食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維とに大別されますが、便秘、肥満、生活習慣病に有用なのは水溶性食物繊維です。子どもあるいは小学生の便秘、肥満、生活習慣病は、それぞれが独立して生じるのではなく、それぞれが相互に関連していますが、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維は、それらの総合的な対策となります。

便秘の解消法:女性の便秘解消対策










水溶性食物繊維「スティムフローラ」

根菜類に含まれる貴重な天然成分であるイヌリン水溶性食物繊維は、腸内環境を改善し、自然な排便を促します。排便で苦痛を伴う方、お通じが毎日ない方、宿便気味の方、便が硬く排便が困難な方など、便の排泄にトラブルを抱えている方に、とても有用な天然成分です。スティムフローラは、この機能性の高い水溶性食物繊維を高純度(99%以上)に精製し、飲みやすいよう粒にした健康補助食品です。市販の食物繊維とは異なり、水に溶かさず、そのままお召し上がりいただけます。快適な、毎日のお通じのために!

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