年度が変わり、日本語教室では
新たに学習者の募集が始まりました。
(今年4月の出来事です。)
Aさんは数ヶ月後に帰国するので、
私からは敢えて
募集の案内をしませんでした。
教室本部からは
案内が届いていたと思います。
新しいクラスでの授業が始まったその週に、
Aさんから連絡が来ました。
「教室に通いたいのですが…」
「あなたは帰国の予定があるでしょう?
途中から授業に来れなくなるのに、
お金(自治体主催なので格安ですが)が
勿体ないと思いますよ?
質問があるならメッセージくれれば
教えますよ?」
なのに、
Aさんは翌週から教室に来ました。
まさか申し込みもせずに
突然現れるなんて
予想していませんでした
Aさんは昨年度
私が担当する「入門クラス」に
通っていました。
読み書きからスタートのクラスです。
しかし、今年度、私は、
入門クラスの次の「基礎クラス」を
担当させてもらうことになっていました。
そして、新しく始まった基礎クラスに
突然Aさんがやって来たのです。
Aさんの日本語力では、
入門クラスを再受講することが
望ましいです
去年入門クラスに通っていたメンバーは、
カリキュラムが終わる頃には
次は
・基礎コースで頑張れそうな人
・入門クラス再受講が望ましい人
分かれましたが、
Aさんは間違いなく後者でした
だって、全く復習しないんですもん!
ただ、Aさんは、
読み書きだけは頑張ってくれて、
ひらがな、カタカナともに
正しい書き順で書けるようになりました。
でも、日常会話や基本文型は全く覚えず、
日本の映画を観たり、
YouTubeの日本語授業(難しいやつ)で
独学してみたり、
それは別に悪いことではないのですが、
教室で学んだことの復習を
おろそかにしていては
語学力は身につきません。
Aさんからは
たまに日本語の質問を受けますが、
「はず」って何ですか?
とか、
「ほど」って何ですか?
とか、
いやいや、その前に、
「あした、どこへ いきますか。」
「こうべ へ いきます。」
「だれと いきますか。」
「ともだち と いきます。」
「なんじの でんしゃに のりますか。」
「あさ9じ の でんしゃに のります。」
こういう
基本の文型が身に付いていないのに
「はず」とか「ほど」とか、
学んでも使うタイミングがないやろー!
私が所属している教室では、
ウェブテストを受けてもらい、
また、本人の希望も加味して
だいたいのクラスを分けをします。
ですから、
どこのクラスで学習するかは
最終的には
本人の判断に委ねられるわけですが、
Aさんが私の基礎クラスに通うの?
いやだー
むりだー
やめてー
ちなみに、基礎クラスには
ラテン系の学習者さんが多く在籍し、
また、その上のクラスに
ちょっと追いつかない
東南アジアからの技能実習生もいて
とっても多国籍なクラスです
すぐに使える日本語
それから
日本語検定に対応できる文法の基礎
これらを2本柱として
授業を組み立てています

それに加えて、
Aさんに関しては、
基本文型がほぼ皆無、
(疑問詞だけは覚えている程度)
語彙が圧倒的に少ない、
(入門クラスで繰り返しやったのに
復習して暗記しないから身についていない)
そんな状況ですので、
Aさんのフォローをしながら
授業を進めなければならない…
さらに言えば、
Aさんとは極力関わりたくないのに
授業に来る…
という二重苦を背負いながら
授業を進めるのでした。

日本語教室は私の憩いの場だったのに…
ちなみにですが、
私のスペイン語学習について…
Aさんと
手続きのことなど
メッセージの回数が増え、
翻訳アプリに頼っての意思疎通に
限界を感じた私は、
独学でスペイン語の勉強を始めました。
翻訳アプリは誤訳が多いから…
今では、
Aさんのスペイン語のメッセージを見て、
分からない単語の意味を調べながら
彼の言いたいことを
それなりに理解できるようになりました。
私からのメッセージは
簡単なことであればスペイン語で、
難しい内容のときは
日本語で送っています。
私のスペイン語に誤りがあると
Aさんが訂正してくれますので、
メッセージのやりとりだけでも
随分、勉強になっています。
それに引き換え、Aさんは、
スペイン語そのままの文面
または、
翻訳アプリで訳した変な日本語
で送って来ます。
たまに、
「おはようございます」
とか
「おやすみ」
とか
「がんばってね」
とか、
日本語で送ってくれますが、
それだけです。
メッセージだって
日本語の勉強に役立つのに…
他の学習者さんも、
日本語の勉強のために
頻繁にメッセージをくれる人もいますし、
早めに教室に来て
日本語で一生懸命話しかけてくれる人も
います。
なのにAさんは


私が
手続き関係の難しい文面のメッセージを
日本語で送って
Aさんとやりとりをしていた
ある日のこと、
「いつになったら
全部スペイン語で
会話できるようになるんですか?」
と、Aさんは
苛立ち混じりのメッセージを
寄越してきことがあります
は?
「¡Tú también!(あなたもね)」
と、返信したら、
「そうでした🤣」
と、返ってきましたが、
私は本当にこの人が嫌いなのだと
痛感したのでした