<第4話>
あたしはよくレンとケンカをした。
多分あれはケンカじゃなくて
レンの一方的な脅迫とか暴力だと思う。
ケンカの始まりはいつだって些細なこと。
軽く言い合いになるとそのうちにレンが怒鳴り始める。
わたしはレンの怒った姿が大嫌いだった。
本物の悪魔みたいな顔をしてわたしに怒鳴り散らす。
もう別れたいとこのレンの姿を見る度に何度思ったことだろう。
わたしがもう別れたいと告げる度にレンの暴力が始まる。
殴ったり蹴ったりではなく
髪を引っ張られ床に打ちつけられたり、首を絞められたり。
恐怖は与えられるけど
いつも傷跡は残らなかった。
全身が痛くてたまらなくても
痣になるような傷は殆ど残らない。
人前ではレンは人当たりは よくとても明るい性格だった。
誰もこんな風に変貌するなんて想像もしないだろう。
誰かに話したら
わたしのことを信じて貰えるだろうかと不安になるくらい
彼の知人は誰も想像しないだろう、こんな彼の姿を。