北神電子さんの最新アクティブループアンテナであるBCL-LOOP 11(直径1m)と、Apex Radioの303WA-2を受信比較しました。


アンテナの設置場所はマンションのベランダです。







当地はAMの送信所が近いため、中波局の影響を受けがちです。PERSEUSで受信していても時々サチる位です。ですので、影山さんのデルタループの中波トラップ回路を参考に、アンテナ直下のアンプにトラップを入れました。これでサチりはなくなりました。


では比較です。


●1242KHzニッポン放送


BCL-LOOP 1242KHz


303WA-2 1242KHz


BCL-LOOPは、中波トラップが入っているので、中波帯域は303WAと信号レベルに大差がありません。

しかし、303WAの方がノイズフロアが低く、音質もクリアです。BCL-LOOPはノイズフロアが持ち上がって

不安定であり、また音質も変調浅めでひずみっぽいです。


●3945KHz


BCL-LOOP 3945KHz


303WA-2 3945KHz


同じく303WA-2の方がノイズフロアが低く、音質もクリアです。またBCL-LOOPは周期的なノイズが出て

います。303WA-2には全く見られません。


●5000KHz


BCL-LOOP 5000KHz


303WA-2 5000KHz


ここでも差がつきました。303WA-2では時報信号が受信できていますが、BCL-LOOPではキャリア含めて全く受信できていません。また303WA-2では見られない周期的なノイズが出ています。


●6115KHz


BCL-LOOP 6115KHz


303WA-2 6115KHz


差が縮まってきました。両方とも十分クリアに受信できていますが、音声スペクトラムを見ると303WA-2の

方が波形がきっちり出ていて変調が深い印象です。アンテナ直下のアンプの性能の問題でしょうか?

同じ放送なのに不思議ですね。


●11790KHz


BCL-LOOP 11790KHz


303WA-2 11790KHz


やっとBCL-LOOP本領発揮です。303WA-2はノイズフロア以上に信号レベルが落ち込んでいます。


●15230KHz


BCL-LOOP 15230KHz


303WA-2 15230KHz


やはりBCL-LOOPの方が良好です。


他にもいろいろと受信してみたところ、10MHzくらいを境にそれよりローバンドでは303WA-2の圧勝、

ハイバンドではBCL-LOOPの方が良好な結果になりました。

BCL-LOOPはアンプが入っているためか、ローバンドなどではノイズフロアが暴れたりして不安定な

印象です。


比較テストの前は、ホイップアンテナがアクティブループに勝てるわけはないと思っておりましたが、

想像以上に303WA-2が健闘しました。

303WA-2は完成品で同軸ケーブル10mもついて、BCL-LOOPの制作費の半額以下でできますから、

流行り(でもないか)という理由だけでアクティブループに走る前に、このシンプルなアンテナを

試してみるのもよいのではないかと思います。