【可夢偉レポート】アブダビGP DAY2(P3&Qualify) | GOODSMILE RACING 広報ブログ

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KOB、予選はP16に終わってしまいました。
(ただし、グリッドはVETの予選タイム抹消によりG15でスタートします。)


とはいっても、このP16の内容は、インドのP17とは内容が全く違います。
外から見える事象も、インドの予選ではKERSのリカバリー・モードの適合違いでブレーキ・ロック(今回、それはMSCに起きていますね。)、今回はタイヤ内圧の適合がうまくいかなかったためにブレーキ・ロックと、同じですが・・・。

実は、KOB、P3まで、P1とP2の延長線上のセッティング作業で
「ココを改良できれば、1秒は簡単にラップタイムを縮められる・・・。」
という部分をひねり出すために、色々とセッティングを試していました。

もちろん、車両も少しずつセッティングは進化してグリップが増してきていました。
結論から言うと、予選までに1秒を縮められるセッティングを見いだすことはできなかったのですが、現状のC31の性格の理解はかなり進んだと言えるでしょう。

で、予選に向けてどうしたかというと
「後は、自分で曲げてなんとかする」
ということになりました。

結果、ラップタイムはQ1、Q2と飛躍的に進化しましたが肝心のQ2の最後のアタックで、ブレーキをロックさせてしまいました。
これは、一つ前のアタックからのタイヤ内圧の設定のアジャストに起因するものですが・・・。
うまくラップを終われたとしても、P12止まりだったかなという状況です。
KOBは、この上のステップを見越してP1~P3を走ってきていたので、グリッドはともかくラップタイムに関しては、これが「ねじ伏せた」走りの限界という状況でしょうか。
残念なのは、ポテンシャルはあるので、そのウィンドウにセッティングを入れられなかったことです。
もっとも、レースは別の展開が待っていると思うので、そこまで悲観することは無いと思います。
なにしろ、KOB、高速コーナーのあるセクター1は「車格」にしては異常に速いので・・・。


それに、今、告白しますと・・・。
3年前、ドイツからアブダビに到着した水曜日の夜、空港のターンテーブルから荷物が出てくるのを待っている間に、当時の所属チームのトップマネジメントの電話対応の様子と表情で「撤退」を悟っていた私は、その状況の中でKOBと絶体絶命の状況を戦いました。

現在の状況は、多少似て無くはありませんが・・・
KOBなら、明日のレースは、きっと大丈夫です。

レースは、インドGPと同じく1ストップが主流になりそうです。
L28~L32の間にタイヤ交換が予想されますが、レース前半にSCが出てアンダーカットするドライバーが出ると、状況は変わることでしょう。
KOBの目標は、無論ポイント獲得。
さらに、Mercedesとのギャップを詰めることです。ROSは予選で前に言ってしまいましたが、今回の彼らのタイヤの状況なら、前に出るチャンスはあります。

では、DAY3のレースをお楽しみに。

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※レポート内のドライバー略称は以下の通りです。

KOB=小林可夢偉
VET=セバスチャン・ベッテル