また、レース終了後に、P2フィニッシュのVETに対して、20秒加算のペナルティが課されたことにより、KOBは正式結果では繰り上がりでP4となりました。
KOBにとっては、自己最高位の記録です。
DAY2の予選の内容がorz…だっただけに、この結果(さらにチームメートのPERもP6でチェッカーを受けた)は、総獲得ポイントとしても、チームとしても今季最高、というよりは2010年にプライベトチームとして再スタートしてからは最高の結果なので、歓びもひとしおでした。
この2戦、なにかと噛み合わなかった予選ですが、コンディションの急変への対応については、今回のドイツGPではイギリスGPと違い、少なくとも、他チームと同じタイヤを装着してコースに出ることは出来たので、少なくとも一歩は前進していたわけです。
次回は、決断と給油を90秒程早くするだけです。
いずれにしても、今回のKOBの4位とPERの6位のダブル入賞で、チームとドライバーの双方それぞれのプレッシャーが、ある意味解放されて、困難な状況から脱することが出来ました。
もっとも、給油に関して時間が掛かった以外にも、インターメディエート・タイヤの熱の入れ方に問題があった事は、克服すべきポイントで、Q2のコースインが遅かったことだけを取り上げるわけにはいきません。
(うまくやったチームは、何をしたのか?と、熟考したからこそ、DAY2レポートのレース結果予想が、結構、的を得ることになった訳です。)
これ以上の結果を得るには、まだまだ、チームとして色々な改善を図らねばなりません。
まずは、恒常的に、いかなるコンディションの変化にも対応してQ3に進出すること。
そして、トップチーム&ドライバーに対して、戦略で、ストレート・ファイトを演じる事です。
他の多くのドライバーが追い抜きの難しいホッケンハイム(VETが無理してBUTに追い越しを掛けてペナルティを科されたことが証明しています。)で苦汁をなめたのに対し、KOB&C31は、相手が誰だろうとオーバーテークを仕掛けて成功させています。
特に、前戦勝者WEBへの追い抜きで見せた技は、今回のレース中の1番のオーバーテークなだけでは無く、長くKOBのレースを見てきた私が記憶しているKOBのレース歴の中でも、飛び切りの芸術モノでした。
KERS、DRS、フェイント、ブレーキング能力の全てを駆使して頭脳プレイです。
闇雲に追いかけて、ブレーキ勝負といった類いのものとは、明らかに一線を画すものです。
(よろしかったら、皆さんもリプレイでご覧下さい。)
ただし、今回の結果で、このまま波に乗ってイケるとは、我々は考えていません。
なぜなら、イギリスGP、ドイツGPと予選とレースをウェットコンディションに翻弄されて、どのチームも、ウェット予選とドライレースをまたぐ「妥協セッティング」で戦っており、いまだに「シルバーストーン・アップグレード」の真価で戦ってはいないからです。
例年、ブダペストは「暑い」ことで、コンディションが安定しています。
DAY1からDAY3まで、一貫したコンディションでイケると、改善に必要な部分がもっと解って良いのですが、こればかりは「mother nature」に委ねるしかありません。
ところで、DAY3の朝、FIAからレッドブルのエンジンマップに関する発表があったことは、すでに、ご存じだと思います。
あれが、このレポート内でしばしば登場した「ラムダドライバ」の正体です。
「なんのこっちゃ?」と、思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、これで存在しているとお分かりになったかと。
結局、レースに向けてはおとがめ無しとなったわけですが、その存在は、こうして公のものとなりました。FIAが、このまま「ラムダドライバ(FIAが発表した違反内容であれば、実際には、我々はそれのアプリケーションを3Dマップと呼びます。)」を許容するのかどうかに注目が集まります。
なぜなら、ハンガロリングは、そのレイアウト上、ラムダドライバがよく効くコースなのです…。
(ホッケンハイムも、よく効きます。だから、彼らは使用したのでしょうけど。)
ただ、この辺の詳細は、都合上、これ以上の説明はやめておきましょう(笑)。
規制が強化されるとすれば、設定上は、そういう事は無いのですが、これまでレッドブルの車両をRX-78と表して来たので「ラムダドライバの使えないRX-78なんて、RGM-79(ジム)も同然」といった所でしょうか。
(ただし、ジムとて、設定上は、それなりの性能はあります。念のため(笑))
もっとも、年期が入った方のパイロットが乗ったラムダドライバ付きのRX-78を、今回、MS-06Sがぶった切ってしまいましたが。
いずれにしても、前方にいたのはゲルググとRX-78とエリゴールとグフだけですから!
ちなみに、今回、ザウニック社(?)の技術者と話したところ、KOB少佐の地元戦をターゲットに合わせてMS-06Sの新型パーツの投入に向けて動いているとのこと。
ゲルググとも渡り合えることを目指しているそうな・・・。
期待しましょう!
その前に、インターバル3日で、ハンガリー入りという、息つく間もないスケジュールですが、この調子を持続して、メルセデスに追いつきたいところです。
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※レポート内のドライバー略称は以下の通りです。
KOB=小林可夢偉
VET=セバスチャン・ベッテル
PER=セルジオ・ペレス
BUT=ジェンソン・バトン
WEB=マーク・ウェバー
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