■いい肝臓は人生を楽しくする!

★この肝臓常識を知れば手の打ち方がある(1)




 肝臓疾患を原因別に分類すると、1 ウィルス性肝炎、2 脂肪肝、3 アルコール性肝炎、4 薬剤性肝炎、そして特殊例ですが 5 自己免疫性肝炎 というのがあります。

 「ウィルス性肝炎」は、文字通りウィルスの感染によって生じる肝炎です。日本人にもっとも多いタイプの肝炎です。なにしろ肝炎の九割以上がウィルス性肝炎だ――と言われているくらいです。

 肝炎ウィルスは、ヒト(ホモ・サピエンス)の体内に入ると、なぜか肝臓(肝細胞)だけに入り込む、とても変わり者のウィルスです。とにかく肝臓が大好きなのです。この肝炎ウィルスは、A型からF型を除くG型、そして最新種のTTV型まで七タイプが発見されています。

 その内容は次の項で詳細にご説明するとして、二つ目が「脂肪肝」です。肝臓に通常の量をはるかに超えた脂肪分が付着した状態、つまり「人間フォワグラ」状態を言います。

 フォワグラといえばフランスが誇る世界三大珍味の一つ。ご存知、ガチョウの肝臓です。
 フランス語でフォワグラの「フォワ」は肝臓、「グラ」は「ブクブク太った」という意味です。つまりガチョウに栄養たっぷりのエサを与えて育て、肝臓をパンパンに肥大(ふつうのガチョウの50~60倍に)させたものです。

フォアグラ2.JPG

 こんな状態が体にいいわけはありません。放っておくと肝硬変、肝臓ガンへと次々に進行してしまいます。



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