静物を撮るときは「AF-S/シングルAF」、動くものを撮るときは「AF-C/コンティニュアンスAF」が向いています。前回は被写体の特性によってAFモードを使い分けるというお話をしました。
今回はもう一つのAFモード「追尾AF」についてお話します。
*前回の「AF-S/AF-C」の記事はこちら↓
https://ameblo.jp/stereo-gn-ryoma/entry-12560606159.html?frm=theme
【追尾AFとは】
動く被写体に対して「半押し」している間ずっと「フォーカスポイントが被写体を追いかけて、ピントを合わせ続ける」AFモードを「追尾AF」といいます。(*フォーカスポイントはAFターゲットなどメーカーによって呼び名は様々)
①飛行機を追尾AFで「半押し」/ピントが合う
②「半押し」の間ずっとフォーカスポイントが追尾してくれる
写真①②のように動く被写体に合わせてフォーカスポイントも追尾してくれるので、どのタイミングでシャッターを切ってもピントの合っている写真になります。
最近のカメラは画面全体(フレーム内全体)がフォーカスエリアとなっているので”画面の端から端まで”動き回っても被写体をとらえ続けることができます。
*追尾AFは被写体の”色や明るさ”情報を認識してピントを合わせるので、被写体と背景が同系色の場合追尾に失敗することもあります。その時は再度「半押し」をし直しましょう。
あとは、ここぞのタイミングでシャッターを切るという撮影スタイルになります。
【追尾AFとAF-Cの違い】
AF-Cも動く被写体に向いていますが、AF-Cの場合フォーカスポイントを被写体に当て続けないといけないのでカメラも動かすことになります。逆に言うと被写体を変えたい時、別の被写体にカメラを向ければ即座にピントを合わせることができます。
①アジサイにフォーカスポイント
②葉っぱにフォーカスポイント
写真①②のようにカメラとの距離が違ってもフォーカスポイントが当たった被写体に”即座に”ピントが合います。(AFの速さはカメラの性能によります^^)
一方、追尾AFは根本的に「特定の被写体を追い続ける場合」に使います。例えば動きが予測できる被写体ならフレーミングを先に決めて三脚に据え、特定の被写体を連続的に撮ることもできます。
*迫ってくる列車を追尾AFで撮る
例えば迫ってくる列車を追尾AFで撮影したい場合、顔を見せた瞬間ピントを合わせると半押しの間ずっと列車の顔にピントが当たり続けます。事前に決めた構図で腰を据えてシャッターを切ることができます。
「通り過ぎる列車」や「飛び立つ飛行機」などを三脚固定で撮影するのに最適ですね^^
【AFモードまとめ】
①AF-S/シングルAF
●被写体:静物、動かない人物、風景
●半押し:ピント固定
●撮影スタイル:思い通りの構図でしっかり撮影
●注意点:カメラと被写体の距離が変わるとボケる
②AF-C/コンティニュアンスAF
●被写体:スポーツ、動物、動く人物(もの)
●半押し:ピントを合わせ続ける
●撮影スタイル:瞬間を切り取る撮影
●注意点:AFの速さはカメラの性能による
③追尾AF/トラッキングAF
●被写体:動く(特定の)被写体全般
●半押し:ピントは自動追尾
●撮影スタイル:思い通りの構図で瞬間を切り取る撮影
●注意点:追尾に失敗することが結構ある
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【詳細】 https://stereo-gn.com/photo