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レンズ収差とは「レンズの形状や特性によって色が滲んだり、像が流れたり歪んだりすること」を言います。前回は「色収差」や「パープルフリンジ」についてお話ししました。

今回は「単色収差(ザイデル五収差)」についてお話します。
今回も小難しいお話になります...

前回の記事はこちら↓
https://ameblo.jp/stereo-gn-ryoma/entry-12557925592.html?frm=theme


【レンズ収差の種類】

●色収差:「軸上色収差」「倍率色収差」
単色収差(ザイデル五収差):「球面収差」「コマ収差」「非点収差」「像面収差」「歪曲収差」
収差は大別して7つあります。


【単色収差(ザイデル五収差)】

幾何光学(光の進む線の性質を研究する分野)においてレンズや鏡で像を作るときに生じるボケや歪みの収差のうち、色収差は「光の様々な色の屈折率の違いによる現象」で単色収差は「単一の光でも生じる現象」です。


①球面収差

点光源からの光線が焦点に収束せず、前後にばらつく収差。
つまり、レンズが球面状がゆえに光がレンズを通過した後に1点に収束しないので、単純にボケる現象です。画面中央から周辺に起こります。




②コマ収差

光軸外の1点を光源とする光が像面において1点に収束しない収差。
つまり、コマ(彗星)のように像が尾を引いたように写る現象です。光軸外の光なので画面周辺に起こります。



③非点収差

光軸外の1点を光源とする光がレンズに対して同心円方向と直径方向で焦点距離がずれる収差。
つまり、縦線と横線で焦点距離が違うため点に角(つの)が生えたように写ります。光軸外の光なので画面周辺に起こります。




④像面収差

レンズの湾曲によって光が本来平行の結像面に湾曲して当たる収差。
つまり、結像面が湾曲しているので像がそのまま歪んで写ってしまう現象です。中央でピントが合うと周辺で歪み、周辺でピントが合うと中央で歪みます。



⑤歪曲収差

正しい方眼の物体が像として正しい方眼にならない収差。
つまり、直線が直線に写らない現象です。広角レンズでは樽型収差(直線が膨らむ)、望遠レンズでは糸巻き型収差(直線がひずむ)になる傾向があります。




【単色収差の対策】

歪曲収差(樽型収差/糸巻き型収差)に関しては画像処理によって修正できます。それ以外の収差に関しては絞りを絞るとある程度抑えることができます。

絞り開放よりも1段ほど絞ったほうが”画質が良くなる”のはこれら収差が軽減されるためです。また写真の周辺部分が流れたり歪んだりするのは、これら収差の影響によるもので、自分の持っているレンズがどれだけ収差に強いのかは周辺部分を見るとわかりますね^^


【単色収差(ザイデル五収差)まとめ】

収差:レンズの特性で色が滲んだり像が流れたり歪んだりすること
●単色収差(ザイル五収差):「球面収差」「コマ収差」「非点収差」「像面収差」「歪曲収差」
●球面収差:点光源からの光線が焦点に収束せず、前後にばらつく収差
●コマ収差:光軸外の1点を光源とする光が像面において1点に収束しない収差
●非点収差:光軸外の1点を光源とする光がレンズに対して同心円方向と直径方向で焦点距離がずれる収差
●像面収差:レンズの湾曲によって光が本来平行の結像面に湾曲して当たる収差
●歪曲収差:正しい方眼の物体が像として正しい方眼にならない収差
単色収差は絞りを絞ると多少軽減される

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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