写真撮影においてピント位置や構図は大事ですが「色味」も大事です。
赤みがかった「暖色系」にするのか青みがかった「寒色系」にするのかでも”写真の印象”は大きく変わってきます。

今回は「ホワイトバランス/WB」についてお話します。


【ホワイトバランスとは】

上述したように「暖色系」や「寒色系」に簡単に色味を変化できる機能を「ホワイトバランス/WB」と言います。

一般的には「色味の変化」や「色味の演出」として便利に使われることが多いんですが、ホワイトバランスの本来の使い方は「本来は白いものを白く写すための機能」です。

つまり光には太陽、電球、蛍光灯など光源ごとに「色」があり、夕日が赤く見えるのも「光の色」によるものです。このような光の影響を受けた被写体を”本来の色”に調整する機能が「ホワイトバランス」なのです。


それでは写真を見ていきましょう。

①WB/晴天で撮影

②WB/電球で撮影

以前、カニ鍋を食べに行った時の写真です。

写真①:室内は赤みがかった電球で照らされ、ホワイトバランスを「晴天」で撮るとさらに赤っぽく写ってしまいました。電球の光の影響をもろに受けてしまったようです。

写真②:室内の電球に合わせてホワイトバランスを「電球」に設定して撮るとカニ鍋が本来の色味に調整されました。さらに露出を調整してもいいですね!

写真①のカニ鍋ではお世辞にも「おいしそう~♬」とは言えないですね^^


【ホワイトバランスの種類】



光の色は「色温度」といい「K/ケルビン」で表記され数値化されています。約2000K~約8000Kくらいが常用とされています。また光源ごとにカメラに”プリセット”されていて、基本的にはこの「プリセットWB」を適用していきます。


*プリセットWBの種類
●晴天(約5300K)晴天の屋外で使用、基本的にオールマイティ
●日陰(約7500K)日陰の屋外で使用、晴天下では赤くなる
●曇天(約6000K)曇天の屋外で使用、晴天下ではオレンジになる
●電球(約3000K)白熱電球で使用、晴天下では青くなる
●蛍光灯(約4000K)白色蛍光灯で使用、晴天下では赤紫になる

*プリセットWBは「オート」でもいいのですが、いちいち色補正されるのが嫌な場合は「晴天」に設定しておくといいでしょう。


それでは写真を見ていきましょう。

①WB/晴天

「晴天」はクセのない色味です。

②WB/日陰

「日陰」は赤が強い色味です。

③WB/曇天

「曇天」は少し赤みがかっています。

④WB/電球

「電球」は青が強い色味です。

⑤WB/蛍光灯

「蛍光灯」は赤紫になりました。
白色蛍光灯では一般的に緑色に振られるので「補色」として赤紫に変化します。

プリセットWBでは、その場の光の色と「補色関係の色」を足すことで被写体の”本来の色”を再現しています。


【ホワイトバランスは光源に合わせるまとめ】

WBとは「どの光源下でも本来の色味に調整する機能」
●WBは一般的に「色の演出」に使われることが多い
●光の色は「色温度」と言われ「ケルビン/K」で数値化
●WBは「オート」よりも「晴天」に設定しておくと都合がよい
●カメラには「プリセットWB」があり光源ごとに適用する



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