少し前、「エコ」が話題になり始めたころに
思いついたお話です・・・
☆
まあるい、きれいな金魚鉢がありました。
たまたま、たっぷりと、水が入っていて
しばらくすると、水の中に
たくさんの、いろいろな種類のプランクトンが生まれました。
そのうちに、少し賢い種類のプランクトンが増え始め
金魚鉢の中が、彼らのせいで少しずつ汚れてきてしまいました。
汚れだけでなく、金魚鉢の内側にキズを付けたりし始めた
少し賢い種類のプランクトンは、ある日、
「このままでは、いけないかも」と気づき
「金魚鉢にやさしくしよう」 と
言いはじめました。
☆
まあるい、きれいな金魚鉢は、
他の金魚鉢たちと違って、
水がたっぷり入っていることが自慢でした。
そして、プランクトンが生まれてくれたことも、
ちょっぴり、うれしかったのかもしれません。
他の金魚鉢たちは、温度が高すぎたり、冷たすぎたり、
空気が少なかったり、危険なガスでいっぱいだったりで、
プランクトンが生まれることは無かったのでした。
でも、金魚鉢たちが、安心してその生涯を送るために
プランクトンを持ってしまうことは、
良いことなのでしょうか。
いま、自分の水を汚し、内側を傷つけている
プランクトンたちの言う「金魚鉢にやさしく」は、
プランクトン自身の為でしか無いのかもしれません。
まあるい、きれいな金魚鉢にとって、
いちばん「やさしい」ことは、
「プランクトンが、いないこと」
なのかもしれません。
☆☆
「地球にやさしく」
という言葉を、
なんかへんじゃないか?と思っている人は、
けっこういるようです。
でも、私は
この地球が、私たちの存在を、
愛して見守ってくれていると、思いたいです![]()