小さなスズメが器用に
とんとんとん・・・と、塀の上を歩いていました。
スズメって歩くのかな?
真冬の、ある朝を思い出しました。
早朝、かなり冷え込んだ日、駅のホームに上がったとき
2羽のスズメが床の隅に、動かずにいるのに気がつきました。
おそるおそる、そーっとさわってみると、
片方は、完全にかちこちで冷たく、ころんところがってしまいます。
もう片方は、少しやわらかい。でも、動きません。
こっちのスズメは、まだ助かるかも、と思い、
自然と手袋をはめた両手で、くるんでしまいました。
電車が来たので、まあるく両手をふくらませて
スズメを包んだまま電車に乗りました。
しばらくすると、意識がもどったらしく 「チッ、チッ、」と
小さく鳴きはじめました。よかった~
同じ車両のまわりの人は、「この人は何をもっているんだろう」と
すこし不思議そうです。
やっと乗り換えの駅に着き、ホームの端の日当たりの良いところに
スズメを放すと、
「チュン」と一声鳴いて、さっと飛んでいってくれました
あーよかった。あのまま冷えていたら、この子も
危なかったかも・・・。
今でも、スズメをみかけると、
(もう、だいぶ前の出来事なのですが・・・)
「あの時は、ありがとね~」って言ってくれて
いるような気がして、にっこりとしてしまいます