大阪ラウンドの3試合が終わりました。
プエルトリコ戦は3-0
韓国戦は3-1
昨日のロシア戦は3-1
その前のラウンドでは3戦全敗しているから、
これで五分に戻した訳です。
ロシアが戦う前から日本を警戒していたとリポートがありましたが、
ロシアがボロボロでしたね。
あんなに背の高い選手が揃っているのに、
日本に勝てないなんて・・・。
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数日前に自分が注目していた5項目について中間報告をします。
監督が「柳本さん」から「眞鍋さん」に代わってどうなったのか?
戦い方はほとんど変わったようにはみえません。
今のところ選手には一人一人に課題を与えて、
試合の中ではある程度自由にやらせているのではないでしょうか。
特に「木村選手」「栗原選手」「荒木選手」「庄司選手」の4人は、
ほとんど自由にやらせていたように思います。
「坂上選手」と「狩野選手」はこれから期待できる選手なので、
昨日ロシアのような高さのあるチームに勝てた事は自信になるでしょうから、
試合に出ただけで収穫があったはず。
「眞鍋監督」はセッターだったので少し見所が違うようです。
強打ばかりではなく、フェイントやサーブを落とす位置を細かく指示していましたね。
どの選手のどの方向へのスパイクに注意しろという指示も聞こえました。
相手の2段スパイクの時には必ずブロックを3枚にしていました。
基本的な事ではありますが、「柳本前監督」との違いは出ていたように思います。
「竹下選手」はコーチ兼任で新しいセッターは育つのか?
コーチ兼任の影響は昨日までの3試合では分かりませんでした。
ただ試合中に笑顔が出るようになったので重荷がとれたようですね。
主将という立場を離れてチーム全体を観ているように感じました。
今回選ばれたメンバーには大型セッターになれるような人材はいないので、
次回以降の大会やVリーグで是非発掘して欲しいと思います。
いつも課題の「サーブカット」は上手くいくのか?
昨日はセットが進むにつれてサーブの返球率が上がってきました。
ただ昨日のロシアの選手はほとんど「ジャンプサーブ」を打たなかったので、
「ブラジル」や「中国」のようなランキング上位のチームと対戦した時に、
どれくらいの確率でサーブを受ける事が出来るかが鍵となるでしょう。
大阪ラウンドだけをみれば、合格点を出せるのではないでしょうか。
日本が唯一世界と戦える武器「スピード」は活かせるのか?
「庄司選手」が良かったですね。
ブロードからストレートへ打ち、
相手の外側の手にぶつけて弾く技術は素晴らしい。
一回だけではなく何回も成功していましたから相当練習したのでしょう。
サーブカットやチャンスボールが昨日くらいセッターに返す事が出来れば、
時間差からのバックアタックや、Aセミも簡単に決まり出します。
「スピード」を活かすには最低限ロシア戦以上の返球率が必要だと思います。
世界の高さに対抗できる「ブロック力」はついたのか?
「竹下選手」を除けば、個人的な高さは大丈夫だと思います。
特に「栗原選手」「荒木選手」「木村選手」「狩野選手」「庄司選手」の内、
3人がブロックに飛べば必ずどこかに引っ掛かるはず。
止められなくても、ワンタッチを取って味方の攻撃につなぐ事が出来ます。
問題は「竹下選手」のカバーに誰かが入ったり、
ポジションチェンジした時の「シワ寄せ」にどう対処するかです。
世界の強豪は必ず「竹下選手」が前衛の時の「穴」を狙って攻撃してきます。
メンバーチェンジには限りがあるし、
背の高いセッターは今の全日本にはいません。
この問題を解決しないと「メダル」には手が届かないと思います。
「竹下選手」が悪いのではありません。
(竹下選手は身長をカバーして、更にそれ以上の活躍をしています)
「竹下選手」よりも大きくて上手なセッターを育てていない、
バレーボール協会に問題があると考えます。
高校生でオーバーパスが上手い選手を何人か候補にして、
代表合宿から遠征まで連れていって経験させるとか色々あるだろうに・・・。
経験なんて若い子にしてみればいくらでも吸収出来るのだから、
長い目でみても5年周期でセッターの発掘、教育をしないといけないと考えます。
5年毎に良いセッターが出てくると言う意味です。
現状の日本のバレー界ならば、
スパイカーやリベロはいくらでも出てきますし、
探すのは簡単でしょう。
セッターはなかなか難しい問題なのだから、
すでに手を打っていてもおかしくないのに・・・。
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昨年に続いてイタリア・セリエAのコーチに就任する事になった、
元全日本代表セッターの「中田久美」さんに期待します。
彼女は自分が思うセッターの理想に一番近い人です。
「身長177cm」「左利き」「勝ち気な性格」「冷静」「経験」を持っているのですから。
(竹下選手が177cmだったらなぁ・・・)
彼女が武者修行?を終えて全日本の監督に就任するのが楽しみです。
きっと「東洋の魔女」が復活するはずですよ。