【おてがみ】は、国語の教科書にも載っています。
今でも人気の絵本ですよね。
がまくんとかえるくん。
アーノルド・ローベル氏の作品。
やさしそうなお顔です。
わたしは、昔姪っ子から「目元ががまくんに似てる」と言われたことがありますw
イラストを見ているときにハッと気が付いたそうです。
ああ、涙袋の感じとか。。。似てるよ。ホントだ
それから親近感が湧いて仕方ありません。
がまくんは一日のある時間になると、誰かからお手紙が来ないものかと待っています。
待っても待っても誰も手紙をくれない。
悲しそうながまくん。
誰からも手紙をもらったことがないというがまくんに「一度もかい?」と尋ねるかえるくん。
かえるくんはもらったことがあるんでしょうね。
「だれも僕にお手紙をくれたことがないんだ。だから不幸せな気持ちになる」とがまくんは言います。
がまくんは、誰かに手紙を書いた事はあるのかな?
そんな友の姿を見て、かえるくんはがまくん宛てに手紙を書いてあげるんです。
≪親愛なる、がまがえるくん
ぼくは、きみがぼくの親友であることをうれしく思っています
きみの親友、かえる≫
このお話は、もちろん友達思いのかえるくんの優しさががまくんに届くというストーリーだと読めます。
いや、そうとしか読めない。
こちらのサイトのワークシートも興味深かったです。
国語の授業を思い出します。
なぜかえるくんは自分で手紙を届けずに、かたつむりくんに託したんでしょうか?という問い。
おお、考えたこと無かったなぁ。
回答例としては、【がまくんは郵便受けに手紙が届くのを待っていたから、手渡しするよりも彼が喜ぶのではないかと思ったから】
おお、なるほどぉ~
がまくんは、自分あてに手紙を誰か書いてくれないかなという願いの他に、それが自宅のポストに届いていて、扉をあけたら「あ!!手紙が入ってる!!」っていうシチュエーションを夢みてるんじゃないかってかえるくんは思ったんですね。
すごいぜ、かえるくん
わたしには思いもよらなかったよ。
あれ?かたつむりくんが郵便屋さんなのかと思ってたけど違うじゃん。
知り合いにたまたま会ったから頼んだのか(スローリー過ぎて届くのに4日かかったのは計算外?)
だったら、自分でこっそりポストに手紙を届けて帰ってもよさそうだけどなぁ。
喜ぶ瞬間を見たかったのかな。
きみがぼくの親友であることを嬉しく思っていますという内容を目の前で読まれるのは気恥ずかしい気もするけど、それはわたしの感覚w
がまくんが待っても誰からも手紙が届かない悲しさを聞いたかえるくんは、自分も一緒に悲しい気持ちになるんです。
すごいな、かえるくん
「がまくん、まずさ、自分から誰かにお手紙を書いてみてはどう?」なんて提案したくなっちゃいそうだけどね、わたしなら。
がまくんには、こんな素晴らしい友がいるのに、なぜ誰かからの手紙を待っていたんだろう?
手紙って、何かの比喩なのかな。
自分に置き換えて考えてみよう。
自分には友達も家族も仕事も趣味もあるとして、でも何かが無いといって悲しくなる瞬間が一日にあるとする。
外から見たら、「いろいろ持ってるじゃん」って思えるのに、それが足りないのだといって悲しむ自分。
どうせ待ってたって手に入れられないよ。こんなに待ってるのに、毎日ポストは空のままだよ。
そんな時、神のような存在がその状況を「何言ってんだよ」なんて言わずに、寄り添って悲しんでくれて、友の願いを叶えてくれる。一緒に喜びを共有するために。
かえるくんは既にそばにいる友人。存在を改めて感謝することも意識しない存在。
無いものに目を向けずにいたら、ある存在が手を差し伸べてくれるのかな。
がまくんは、自分の「無い無い」という思考を反省したわけでもないし、自分の何がブロックしてるのかな?なんて一切考えてないw
「どうせ、自分には誰も手紙をくれたりしない」なんて、ふてくされて昼寝をしているくらいだ。
でも、そんな素敵な友が傍にいるんだな。
そんなふてくされたがまくんを、喜ばせてあげたいと望む存在がいるんだな。
いいよね。