子どものころから、得意教科は?と聞かれたら「国語」と答えていました。

本を読むのが好きだったし、作文を書くのも全く苦じゃなかったからです。

 

何か自分に興味のないテーマで文章を書けと言われたら無理ですが、好きなテーマや読書感想文や作文なんかだと、下書きなどしないですぐに書き始めることができます。

このブログなどもまさにそうですね。

 

中学生になって、最初の中間テストだったか期末テストだったか忘れましたが、50点満点で23点という低い点数を取ったときには、自分でもびっくりしました。

小学生の時には、国語では100点満点なら80点以上は取っていたからです。

しかも、自分では「難しくて手に負えなかった」という感覚がなかったので尚更でした。

 

もしかしたら、中学の国語は決定的に何かが必要なのかもしれない・・・と思い、三者面談の時に先生に相談しました。(担任の先生が国語の担当だったので)

 

しかし、これといったヒントはもらえませんでした。

 

ただ、授業で先生が解説してくれたものが正解という感じはありました。

なので、自分はこう思ったという解答は採用されない・・・という失望感はうっすらと感じた記憶があります。

 

そんなこともあり、あまり国語の授業を面白いと感じなくなりました。

好きな教科ではあり、国語自体が苦手やキライにはなりませんでしたが。

 

高校生になり、教育実習生の先生がやってきました。

なんの小説だか忘れてしまいましたが、先生はこの小説をこんな風に解釈してて、それで面白いと思ってる。あなたたちはどんな風に感じたか発表してほしいという内容でした。

 

自由に答えて構わない。読み手の解釈に正解は無いんだから。

先生はそう言って、ひとりひとりの意見を尊重してくれました。

わたしは、その日に発表出来たことがものすごくスッキリしたのを覚えています。

 

当時、村上春樹さんの小説が好きでよく読んでいました。

村上さんの作品は、謎が分かりやすく回収されたりしません。あれ、結局何だったのかなぁ・・・とかあの登場人物結局何者だったのかな・・・と思わせられることが多いです。

だからこそ、空想とか読み手の解釈でいかようにも読めるという部分があります。

昔、この本の中に書いてありましたが、村上さん自身は小説を完成させたらあとは読者に任せたというスタンスだと。だから、ご本人はあの小説に対して、あれは何だったかとかあまり覚えてないとw

きっと質問されますよね。わたしもしたいですもん。

あれって何の暗示だったんですか?と。

でも、覚えてないんですって。

 

だから、自分の小説が国語の問題に採用されて、筆者はどう思ったか選べみたいな問題があることに対して、実は自分はこだわりがないのだと回答していたと思います。

 

筆者はどう思ったかと聞かれても、筆者じゃないから知らんしと反射的に思う人多いですよね。

 

あれって、明らかに文章には書かれてない、もしくは断定はしてない部分を見つけなさいよという問題なんですね。

そういう出題なんだって教えてくれよと後から思いました。

 

そして、それならまだ納得できるんですが、学校の先生が解釈した(指導要領的な)ものが正解ね!みたいなことになると納得いかない。そんなのしらんしと思う。

先生の解釈に納得できたり共感できたりすれば、それもありだけどね。

 

極端な試みではありますが、読書は読み手のものであり、それを自分なりに読み解いたり解釈したり、自分に置き換えたりすることが醍醐味であるということを楽しむYouTubeを見つけました。

 

お笑い芸人で作家のピース又吉さんのYouTube【渦】の中のインスタントフィクションのコーナーです。

一般に募集した400字以内の文章を又吉さん扮する国語教師≪万博先生≫が自由に解釈します。構想力・推理力・観察眼・妄想力そしてユーモア。

先生、天才だよ・・・

 

火花はわたしも読みましたが、正直好みの小説ではありませんでした。

でも、又吉さんの本の紹介はホントに興味深い。カズレーサーさんや若林さんや光浦さんも素晴らしいけれど、群を抜いて紹介が面白い。皆さん、どんな文章に対しても愛情と敬意を持ってる感じが伝わりますよ。それが本好きの証って感じがします。

 

インスタントフィクションの中でわたしが好きなのは

 ♯4 ♯5 ♯12 ♯11 ♯25 

 

1本の動画が12~13分なもんだから、次々観ちゃう。今のところ全26本アップされてるのでたぶん、数日で全部観てしまうだろうな。

 

最近は、古代歴史関係の資料と整体関係の本ばかりで、全然小説を読んでないけど、また読み直してみるのもいいかもなぁ。趣味が多すぎて小説を読む時間はちょっと無さそうではありますが。

 

先日は、YouTube大学で中田さんがドフトエフスキーのカラマーゾフの兄弟を解説してくれていました。絶対に自分では読まないジャンルなのですが、解説がホントに面白かった。

これも、前後編3時間の解説動画ですので、十分読んだだけの時間に相当するね。

しかも、分かりやすいし挫折無し。

 

みんなコメントにも書いているけれど、又吉さんや中田さんみたいな先生がもっと増えたらいいのにね。