こんにちは。Stepの山本です。

 

さて今日は「脱!自己流 やってみるとピアノの練習が楽になる!」の

第6回目 「部分練習」についてお話します。

 

第6回 部分練習は欠かせない!

 

第5回の一つの曲の「構成」についてお話した際、

なぜか曲の練習は必ず曲の始めから弾き始め、

曲の途中から弾き始める事が苦手な先生が多い事についてお話しました。

 

第5回 一つの曲を電車でイメージして見よう ~曲の構成~

 

 

先生方に限らず、必ず弾く曲始めの一段目は練習回数が最高に多いので

一番上手なのですが、曲の後半や締めくくりのエンディングで止まってしまい、

それがなかなか直らないパターンにはまってしまう事がありがちです。

 

楽器やスポーツの練習する時は必ずもう一人の自分が必要です。

 

もう一人の自分ってどういう事でしょう・・・?

 

 

それは課題に向かって集中している自分と、

自分の練習を冷静に俯瞰(ふかん)で離れた所から見て

 

「自分がいつもどこで間違っているのか?」

 

 

「その原因は?」

 

 

「どうすればそれをクリア出来るか?」

 

 

を考える自分が必要です。

 

 

ただ練習しても時間や労力ばかりかかり

その日の練習を始めてた頃と終わりの頃の自分にあまり差がなく、

がっくりと落ち込んだ気持ちで今日の練習終わり・・・となり、

やればやる程、楽しくなくなってくるし、一番の損害は意識をしなくても、

そうなりたくないのに間違った動きや演奏を脳と身体に記憶させてしまう事になるのです・・・。

 

「悪い癖」というのは、こうやって無意識の内に身についてしまうのですね・・・。

身体のみでなく思考も同じです。

 

そこで今日は自分の「練習の課題」を明確にし、

確実に練習した分、身につく方法を具体的にお話ししますね。

 

 

一回の練習で全部をマスターしようとせず、まず自分の演奏で止まり易い所や

頭の中が「???」の状態で弾いている所に赤ペンなどで◯を書きます。

 

その◯を1箇所ずつ5回連続(時間があれば10回!)でノーミスで弾けるまで何回も弾きます。もちろん「連続」が条件なので、3回連続でミスなく弾けても4回目を間違えたらリセット!!

また1回目からやり直しです。

 

ただルールだけ決めても楽しくないので100ショップで販売されていた「数え玉」を活用し、

1回弾けたら数え玉を動かす・・・。

そんな風にして自分の気持ちを持っていく事も知恵の一つです。

これは年齢に関わらず目標達成には必要な事です。

 

 

初日は一つの◯だけですごく時間がかかると思いますが、これを2~3日続けていくと、

ピアノを練習する時の集中力と脳の働きが向上してきます。

 

またゲーム的に「間違えたら回数リセット!」なので、1~3回連続ノーミスまでは

精神的にも嫌な感じですが、4回目のノーミス以降になると一気にやる気が出てきて

脳も活性化してきます

 

こうやって小さな地味な努力を積み重ねた事は身体が覚えるので、両手の練習になっても、卒園式で精神的なプレッシャーがあってもミスをしたり、止まる事が格段に減少します。

そして楽器もスポーツもそれをやる事が楽しくなってくるので、色んな形で身体を動かす事以上の事が相手や周りに伝わります。

 

今日は先生方が苦手とする日本調の曲

 

「うれしいひなまつり」

 

を例に考えて見ましょう。

 

なぜ日本調の曲は弾き辛いかというと、これも原因があり、普段、園で歌っている曲はほとんどが西洋音楽(クラッシック)のルールを基に作られていて、

ドレミファソラシド」の音階(音の材料)から出来ています。

 

だけど日本調の曲は

 

「ド・レ・ミ♭・ソ・ラ♭・ド」

 

の音階で見て分かるように音が飛んでいますよね?

・・・という事はピアノを弾く時も音が離れているので弾き辛いという事になります。

全ての音に指番号もつけているので、分からない方は参考にして下さいね♪

 

まずこの曲も時間ばかりかかって上達しない両手で一曲通しての練習はしません。

まず曲の構成から「イントロ」「歌の前半」「歌の後半」3つに分けます。

 

一度片手でゆっくり弾いてみると、それぞれで弾き辛いところがあるので、

それに◯をつけます。

ここはもう一人の自分が自分の演奏をしっかり見てあげて

 

どこを部分練習すれば良いのか?」

 

を決めてあげましょう。

 

あくまでも部分練習の一例として、練習のポイントをお話ししますので、

こちらも参考にして下さいね♪

 

◇イントロ◇

 

・2段目の赤い◯は指番号くぐりがあるので、慣れない方はゆっくり慌てずに。

 

・青い◯は片手のノーミス5回がクリア出来たら、両手のノーミス5回クリアへ。

 

2段目はノーミス10回が効果的!

 

 

 

◇歌の前半◇

 

 

・青い◯の部分練習(緑の矢印は鍵盤の位置が少し下がります)

 

 

・2段目の赤い△は頑張るのみ!

 

 どうしても止まる場合は赤い△の部分のアレンジを「ド」を一拍伸ばす事に変更してもOK!

練習初日はをつけた所の部分練習を主にして、

最後に「イントロ」「歌の前半」「歌の後半」それぞれを分けて弾ければ目標達成です。

 

(長く続けて弾くとその分、集中力が必要になりますが、

 初日は一曲通して引かなくても大丈夫です)

 

そして次回も同じ事を繰り返しますが、練習にかかる時間は短縮されるはずなので、

今度は「歌の前半」「歌の後半」を繋げる練習や一番弾き辛い

「イントロ」と「歌の前半」を繋げる練習をします。

 

「一曲通して弾かないと仕上げに時間がかかるのでは・・・?」

 

と思う方もたくさんいらっしゃると思いますが、

先生方には時間短縮で一つの曲をマスターしていただきたいので、

ぜひ部分練習を先に取り組む習慣をつけてみて下さい。

 

何度もお伝えしていますが、楽器やスポーツの練習は「急がば回れ」です。

先生ご自身がそれを実感する体験をすると、

必ず子ども達の指導も更に良くなりクラス全体も変わってきますよ

 

その日が楽しみですね♪

 

これでもお話ししたい事は十分ではないのですが、

毎回、長い内容をお時間を取って読んでいただきありがとうございます。

 

明日もきっといい日になりますように✨

 

 

【補足】

今回、先生ご自身の練習のモチベーションアップに数え玉の活用をお勧めしましたが、

子ども達に数こなしで何かに取り組ませたい時や達成感を感じさせたい時、

集中させたい時は「ポイントゲットしよう!」

数え玉を活用するとクラス全体のモチベーションが上がり、

内向的な子や集中してくれない子も、自分達の頑張りが

 

見える化」

 

されるので人が変わったように頑張ってくれます。

 

園の教具にあれば活用出来ますが、

もし無ければ「IKEAにクラス用の大きめの数え玉が2000円弱で販売してあるので、

クラス作りにもぜひ活用して見て下さいね♪

 

 

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