どうしてグーグル(Google)は自動運転車を開発しているのか? | Pepmalibuのブログ

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「どうして、インターネットの世界最大企業のグーグル社は、自動運転車を開発しているのか?」

この本のキーワードは3つあります。本のタイトルのとおり、第1が自動運転車です。第2が、インターネット情報産業の最大企業、グーグル(Google)です。そして、第3が企業の競争戦略に対する「一時的競争優位」という考え方です。




自動運転車とは「人間が運転しなくても自動的に走行する自動車」のことをいいます。英語では、一般的に、Self-driving Car、Driverless Car、Autonomous Vehicleなどと表現されます。

世界を見渡すとき、この自動運転車の開発に関して、現時点で主導的な立場にいるのがインターネットの巨人、グーグル社(Google)です。そこで、この本では、主として、同社の自動運転車の開発事業に対する戦略を検討します。ちなみに、グーグルでは、そのプロジェクトに言及する場合、Self-Driving Car(SDC)という言葉がよく使われます。

戦略を検討するにあたっては、次のような視座に立ちます。具体的には、「持続的競争優位」(sustainable competitive advantage)という考え方と対比しながら、「一時的競争優位」(transient competitive advantage)という視点から考えます。英語の「transient」(トランシェント)が「一時的」という意味です。

持続的競争優位論の代表的な考え方が、ハーバード大学経営大学院マイケル・ポーター教授の「5つの競争要因」(ファイブ・フォース)モデルです。一方、一時的競争優位論を代表するのが、コロンビア大学経営大学院のリタ・マクグラス教授です。ここ最近、戦略論のなかでは、一時的競争優位論が優勢になってきています。

仮に、グーグル社が、スマートフォン(アンドロイド)と同じように、自動運転車の商業化に成功すれば、世界中の自動運転車にグーグルのブランドマークが付けられているという日が訪れる可能性も否定できません。

その場合、日本、ドイツ、アメリカの既存の自動車メーカーは、自動運転車の車体、つまりハードウェアをグーグルに提供するサプライヤーの地位に転じることになるのです。無論、そうなれば、自動車開発、販売をめぐる現在の「持続的競争優位」の源泉となっている世界的な産業の構造が壊れていきます。その結果、自動車をめぐる新たな世界的な企業相関図は、グーグルを中心にして、「一時的競争優位」にもとづく「アリーナ」として劇的に描き直されることになります。

世界中のウェアラブルからインフラまでをコントロールするグーグル版のIoT(モノのインターネット)構想。グーグルというインターネットの巨人の壮大な物語はすでに始まっているのです。