承認年
1964年
開発の経緯
ハロペリドールは、1958年ベルギーのヤンセン社研究所で合成されたブチロフェノン系抗精神病薬である。
ハロペリドールは、動物実験によって薬理作用、毒性などの検討が行われた後、臨床試験に供された。最初の臨床試験は1958年、Liege大学精神科のDivryらの手で行なわれた。その後ヨーロッパ各地(ベルギー、フランス、ドイツ、デンマークなど)の施設で経口、非経口投与による臨床試験がなされ、精神運動興奮、幻覚、妄想、躁状態、舞踏病、チック、精神病質の攻撃性、不安、不眠、悪心・嘔吐、急性、慢性のせん妄、うつ病の不安など(注:本邦における効能又は効果、用法及び用量は、外国での承認状況とは異なる。)の症状軽減に有用であることが明らかにされた。
ハロペリドールの製剤は、日本では1964年から市販されている。
製品の治療学的特性・製剤学的特性
(1) 経口投与による臨床試験において、統合失調症と躁病に有効性が認められた。
(2) 重大な副作用として、悪性症候群(Syndrome malin)、心室細動、心室頻拍、麻痺性イレウス、遅 発性ジスキネジア、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、横紋筋融解症、肺塞栓症、深部静脈血栓症、肝機能障害、黄疸が報告されている。
販売名
和 名
セレネース錠0.75mg、セレネース錠1mg、セレネース錠1.5mg、セレネース錠3mg、セレネース細粒1%、セレネース内服液0.2%
洋 名
Serenace Tablets, Fine Granules、Serenace Oral Solution
名称の由来
Serene(静かな、穏やかな)+ace(優秀な)で、すぐれた鎮静・静穏化剤の意味をもつ。
一般名
和 名(命名法)
ハロペリドール(JAN)
洋 名(命名法)
Haloperidol(JAN、INN)
ステム
抗精神病薬、ハロペリドール誘導体:-peridol
抜粋:セレネース・インタビューフォーム