アーケードゲームを愛す・その44 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

4月、そのAOUショー最大の話題作である「ストIIX」と、「極パロ」がほぼ同時期に発売された。正確には前者の方が少し早くリリースされているのだが、私のアーケード初プレイの時期はほぼ同じである。ただ、さすがに初代ストIIが発売されて3年、いかに進化しようと根本的なシステムは変わらない訳であり、さすがにもう飽きが生じてきたのは確かである。

 

さらに、前作スーパーは初プレイでもワンコインクリア出来るほどぐらいにCPUが弱いのであるが、このXは2人目ぐらいからかなり強く、特にディージェイや本田が凶悪な強さであり、すぐに嫌気がさしてプレイするのをやめてしまった。その後何ヶ月かして、四天王のどこかまでは行ったが結局今でもワンコインクリアは出来てはいない。

 

そんな事情もあり、対戦がどこまで流行ったかも覚えてはいない。当時はディージェイが最強とされ、都内のどこかのゲーセンでは全員ディージェイという通称ディージェイ村まで存在したほどである。ディージェイはアップ画面ならイケメンなのであるが、プレイ画面だとただの憎まれ役にしか見えないため、その強さもあり嫌いなキャラでは常に上位だった。確か増刊でも1位だった気がする。

 

そういう訳で、私はもっぱら極上パロディウスをプレイして行ったのであるが、5月上旬、当時WWFの横浜アリーナ大会を見に行った帰りに寄った町田のYOU2において、すでにスペシャルステージを到達、かつ何度も最後まで行っては繰り返しプレイしているスーパープレイヤーのプレイを見る事が出来たのだ。何故か2P側の「あいつ」でプレイしていたのであるが、当然初見の私は圧倒されまくり、そのあまりにも華麗なプレイに目が離せなかったものである。

 

このように、極パロは1周プレイが程よい長さ、かつスペシャルステージと言うおまけを用意する事により、初心者から上級者まで満遍なく楽しめるという、シューティングとしては稀有な出来であり、同年のシューティングでは1番のヒットを記録したものである。私がいつ1周したかは覚えてはいないが、さすがにSP面は一筋縄ではいかなかった。そこで天の助けとなったのが、ゲーメストにおいて攻略記事を担当していた方によるビデオプレゼントである。

 

当然、市販のものではなく筆者のプレイを記録したものであるが、ここぞとばかりにシューティングへの愛を込めたメッセージを送った所、なんと夏にそれが届いたのである。それを何度も見返して覚えていき、遂に夏休み頃にワンコインクリアをする事が出来た。もちろん、まだ大人気だったので、当時SP面をクリアしたらそれはもうギャラリーで沢山であり、しばらくはその快感に酔いしれた。

 

夏休みまでずれたのは、春先からしばらく家庭用でFFVIやスーパーストIIが移植されたりと、もっぱらそちらが中心だった事もある。アーケードでは極パロ以外めぼしいソフトがなかった事も大きい。そして、当時は毎月次世代機と呼ばれていたセガサターン、そしてプレイステーション、あと一応PC-FXもあったが、それらの記事が目白押しであり、家庭用が大盛り上がりだったのだ。