今なおアケコン不毛のハードと言えばXboxである。シューティング百花繚乱、そしてストIVにおいてもオフィシャルはハードとして選ばれたXbox360時代は、どれにすれば良いのか悩むほどの選択肢があったのであるが、One以降は一転、格ゲーのメインストリームが完全にPS4へと一本化された事もあってかアケコン不毛のハードとなってしまった。
一応、国内ではHORIが2度RAPをリリースしているが、新型の方でさえ発売は2015年夏、当然今から入手は困難であり、当然プレミア価格で購入する価値もない。海外ではソウルキャリバーVIとコラボした、RAPNをベースとしたアケコンを発売しており、しかもさらにこちらはXbox360も対応とかなり使えるものであったが、現在では米Amazonにおいても販売終了している。
ただ、Oneとは異なり、XSXSにおいては日本マイクロソフトもかなり力を入れた格好となり、またPS5とほとんど同時発売に近い事もあってか、こちらは発売前から予約が一瞬にして終了するほどの人気を博した。そのせいもあってか、HORIが長年開発していた新型アケコンの先行リリースがなんとXSXS用となり、今年2月に発売された。これはかなり評判も良かったが、やはりハードの販売台数の影響もあってか初回分が終了以降、国内では再販の兆しはない。当然、海外の大手メーカーもXSXS用はほとんど販売されていない。
こうしてみると、XSXSがアケコン不要ハードと思えてしまうが、もちろんそんな事はない。確かに、ケイブの360用ソフトのほとんどが後方互換に対応していないし、また前述のように格ゲーがほぼPS4に一本化された事もあって、需要は高いとは言えない。また、現行ハードのうちネオジオ以外唯一アケアカに対応していないのも大きなマイナスである。Xboxは入力遅延に関しては優れたハードであったので、その展開がされていないのは惜しいとしか言いようがない。
ただ、もちろんアケコンを必要とするゲームはいくらでもある訳であり、という訳でOne以降のXboxユーザーの大きな悩みがこれだった。一応、Brookがコンバーターを出してはいたのであるが、当時のものは遅延が酷く、正直使い物にならなかった。という訳で、結論から言えばUFBが今でも最高である。こちらはダイレクトに接続するだけで完璧に反応し、またPS4のように8分認証などもない(はず)なので、何の心配もいらない。PS4のようにタッチパッドと、L3R3ボタンを用意する必要もないので、ボタンを多く増設しなくても済む。
しかし、当然の事ながら既存のアケコンを改造する必要がある事は避けられない。千石電商に始めからBrookの完成品が売られているが、それだけのために49800円は簡単には出せない金額である。なので、ハードルが高い事には変わりはないが、昨年幸いにもBrookからWingmanと称した、既存のUSBアケコンのほとんどが接続可能な万能コンバーターが出たので、それを使うのが一番手っ取り早い。
これのSwitch版には遅延が存在し、RAPと比べると明らかに違うのでそれはいまひとつだが、Xbox用は体感出来るほどの大きな遅延もなく、現行の高性能PS4アケコンならどれを使用しても大丈夫であろう。Amazonで6980円とそれなりに値は張るものの、それだけの価値はある。
それでも、どうしてもコンバーターは嫌という人もいるだろう。そんな人にお勧めなのは、始めからカスタマイズを前提としたキットを買う事である。今年の夏頃に、「アケ魂」という素晴らしいサイトが誕生したので、興味のある方はそちらを見ていただきたい。プラモデルのように組み立て前提でこそあるものの、大抵の男であればそのぐらいの経験はあるはずなので、難しくはないとは思われる。
もしかしたらPS5よりも入手が難しいかも知れないXSXSであり、発売から1年後の今でも相変わらず入手困難である。Amazonで予約に成功し、発売日の翌日に入手出来たのは運が良かったとしか言いようがないのであるが、ゲームパスやWindowsとの親和性など、PS5にはない利点も多いので、ゲームファンには是非入手してもらいたい製品である。