今月1日に初めてウーバーを行って以来、一貫してロードバイクのみ使用してきた。理由は言わずもがな、基本、お店とお客様の家を行ったり来たりするだけの単調作業になりがちなウーバーイーツのサービスにおいて、自分にとって「乗っているだけで楽しい」ロードバイクでないと続かないと思ったからである。
その予感は的中したのであるが、続けていくうちに色々工夫はしてきているとは言え、ロードバイクそのものにはほとんど手を加えてはいない。ウーバーに特化するのであれば、スタンドを付けたり、ペダルをMTB用のSPD、もしくはフラットに交換したり、と言うのもありだとは思うのだが、私自身ロードバイクには強い拘りがあり、さらに赤のチームカラーが美しいEmondaALR5をそのようにカスタマイズはしたくない、と言うのもあるので、一貫してそのままである。
さすがにペダルの交換ぐらいは考えたものであるが、そうなるとシューズも併せて予算がさらに2万円ほどかかってしまうため、現時点では凍結のままだ。なので、ペダルもSPD-SLのままなのであるが、さすがにそのままでは場所によっては大変なので、サンダルも用意しておいている。
そんな私であるが、ロードバイクに乗れてお金を稼げる、と言う感動が真っ先にあったにせよ、ウーバーのシステムそのものにも感嘆したのも確かである。最初は正直、なんでこんな配達するだけの仕事にみな夢中になっているのか意味不明であったが、いざ自身で試してからはその凄さに気づき、何故続けられているのか、と言う意味もようやく理解したものだった。
なので、もしかしたらあえてクロスバイクでやってみても楽しめるのではないか、とも次第に思うようになっていった。そこで、昨日の金曜日、予報では雨、実際には小雨程度も降らなかったものの、それでもいつ雨が降るか分からない天気であったのは確かであったので、ここは試しにディスクブレーキ版のTREK FX3で初挑戦してみる事となった。
その日は珍しくロングがなく、ダブルピックが一度あった以外はほとんどショートのみと言う運もあったのだが、やはりスニーカーですぐ走れる、そしてスタンドのおかげでどこでも停められる、と言うのは大変やりやすく、ロードバイク時とは比較にならないほどスムーズにピックが出来たものだった。
「これならクロスでいいんじゃないか」と思うようにもなっていったのだが、次第に30キロ辺りを超えた時からしんどくもなっていった。理由としては、まずは単純にフラットペダルであるのでペダリング効率が悪い事。そして、専用と言う事もあって未だにバーエンドなしなので、腕がほとんどフラットのままであった事。
こちらの方が街乗りでは視界が広がり楽なのであるが、この姿勢自体は人間として自然ではないので、長時間を考えた場合はドロップハンドルの方が圧倒的に疲労が少ないのである。バーエンドがあれば多少は緩和は出来るのであるが、ブレーキの事も考えるとずっとそうとはいかないので、やはりドロップハンドルの恩恵は大きい。
そして何より一番の理由は、クロスはロードバイクよりかは面白くない事。もちろん、ママチャリなどよりは遥かに快適であり、楽しいのであるが、それでもさすがにロードバイクにはかなわない。そのロードも、エントリーモデルではなくミッドレンジの105を積んだ、今すぐヒルクライムにも使えるレベルのEmondaである。乗っていて楽しくない訳がない。
と言う訳で、私がここまで続けられたのも、もちろんウーバーのシステムの素晴らしさもあるにせよ、やはりロードバイクに乗れる楽しさがあってこそ、と言う事に改めて気付いた。クロスでさえ前述のとおりなのだから、ママチャリなどであったらおそらくすぐに嫌になって止めてしまうだろう。そう考えると、自分にはまだまだ運が向いている、と思わざるを得ないのである。