山頂への行き方。How to go to The Peak in HK. | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

おそらく前にも触れていたとは思うが、世界的な観光地として有名な香港ではあるものの、にも関わらず意外と観光スポットは多くはない。なので、余程ディープなマニアを除けばほぼ観光ルートは決まっているが、その数少ないうちの最大のスポットと言えば、やはり山頂、英名Victoria Peakに尽きると思う。

グーグル画像検索すれば一目瞭然だが、日本では「百万ドルの夜景」として知られるここのスポット、さすがにそんな異名を付けられるだけあってその素晴らしさは尋常ではなく、一度ここを見てしまうと他国のどんな夜景を見ても感動しなくなってしまうかも知れない、と言っても過言ではないぐらいの輝きを誇っている。

残念ながら、近年は大気汚染によって、完璧な夜景と言うのはなかなか望めないのではあるのだけれども、それでも初の香港旅行者はここを目指さなければ来た意味がない、と言っていいぐらいの超定番スポットだ。そして、ここへの場所は大きく分けて3通りあり、当然私は全て試しているので、こちらで紹介していこうと思う。

最もメジャーな方法は、やはりピークトラムだ。おそらく、大抵の人はまずこれに乗って山頂へと向かうと思う。山頂駅は、あの中国銀行タワー奥にある坂道を登った場所に位置しており、中環駅のK出口から歩いて10分ほどであるが、さすがに初めて来た場合は若干わかりづらいので、地図とにらめっこする必要があるだろう。

チケットではピークトラムだけでなく、マダム・タッソーの入場券もセットになったチケットが売られている。オクトパスカードも使用出来るものの、特別デザインで記念にもなるため、一度ぐらいはまともにチケット購入していった方がいいとは思う。あとは乗ってしまえば、山頂までわずか7分で連れて行ってくれる。

一応これが最もシンプルなのだが、香港最大の観光地だけあって常に黒山の人だかり、トラム自体の間隔も長いだけあって、余程天候が悪くない限り着いてすぐ乗れるなんてありえないと言っていいだろう。大体早くて30分、長ければ1時間半ぐらいはかかるかも知れないので、間違っても中国人観光客が大量にやってくる国慶節と旧正月は避けて行くべきだろう。

トラムは恐ろしいほどの急坂をかけあがっていくが、途中右手から中環のビル街を見る事ができ、クリアな日はまさに絶景なので、出来れば右側をキープしていくのがベストな感じだ。

帰りもピークトラム前も大行列が出来ており、展望台クローズの23時まで居るとなると最悪日付をまたぐのは覚悟しなければならないだろう。よって、ここに立ち寄る時はなるべく余裕を持って、そして週末を避けて訪れたいものだ。

2つ目は、あの有名な2階建てバスに乗っていく方法だ。香港全土を走り回るバスは、最初のうちはなかなか初心者には難しい乗り物だが、山頂に向かう番号は15しかなく、乗ればそのまま終点まで座っていればいいだけ、しかも始点が中環のスターフェリーピアから徒歩数分の場所に位置しているので、九龍側から訪れる場合は非常に分かりやすいと言っていいだろう。料金も9HKDちょいだったはずなので、価格も大分浮くのではあるが、2階建てな分スピードが遅く、最低でも1時間は絶対にかかる。さらに、山道は急カーブの連続なため、乗り物酔いする人ははっきり言って無理。

1時間とは言っても、ピークトラムの待ち時間を考慮すればトントンなのだけれども、日光のいろは坂も真っ青なヘアピンカーブの連続はなかなかしんどいものがあるので、前述のように乗り物に弱い場合は避けた方が無難だろう。

3つ目は、緑のミニバスを利用する方法だ。ミニバスは前述の2階建てバス以上に、旅行者にとっては利用するのが難しいので、大抵の外国人には用なしで終わるだろう。しかし、この山頂行きのミニバスだけは乗る価値があると言っていい。とにかく速く、山道も平均40キロで一気に駆け上がっていくため、渋滞さえなければ中環のターミナルから山頂までわずか15分(!)で着いてしまう。どうやっても前2つよりも早く着けるので、時間をセーブしたければこれしかない。

難点は、まずターミナルが見つけ辛い事だ。香港駅のかなり奥の方にあり、事前にグーグルマップでの下調べは必須だ。また、融通の利くミニバスだけあって、ローカル客のため大きく寄り道する可能性もあるため、広東語が話せないと不安に駆られてしまう。それでも、絶対に終点まで連れて行ってはくれるし、話しかけられてもさすがにピークぐらいは理解出来るので、そう言えばおそらく大丈夫。

帰りは逆に、ちょうど中環駅入り口に止めてくれるし、大体の人もその辺りで帰るので、行きよりかは遥かにイージーだ。ただ、あの山道を60Km/hで下っていくので、はっきり言ってかなり怖い。ちょっとしたジェットコースター気分が味わえる。

緑のミニバスオンリーなので、当然途中のバス停に人が居ればそこで止まる。つまり、途中のバス停さえ分かれば、わざわざ遠いターミナルまで行かなくて済むのだけれども、いかんせん私自身途中から乗った事がないので、そういう場合は香港人の知り合いを作って一緒にお願いしてもらうしかないだろう。

金さえあればタクシーが一番手っ取り早いのだろうけども、それでは冒険気分が味わえないので割愛。実際乗ったことはないし。私自身、すでに10回以上はピークに足を運んでいるのだけれども、やはり天候に大きく左右されるため、日程に余裕さえあればクリアか否か事前にチェックしてから行きたい。それはスターフェリー乗り場付近から事前に確認出来るので、はっきりと山の輪郭を望む事が出来れば、登ってもおそらくクリアな景色が望めるだろう。しかし、その場合、当然日が暮れるまで待たなければならないので、時間を考えたらやはりミニバスがベストだと思う。実際、私は午後8時40分ぐらいにミニバスに乗り、9時過ぎには山頂に着いた事もあるので、さすがにこれは他2つでは無理だろう。

因みに、九龍側にも九龍ピークなるスポットが存在するものの、観光地化されてないゆえタクシー必須であるため、私は一度も訪れた事はない。よって、大抵の人は尖沙咀のプロムナード付近で見る事になると思うが、あいにく星光大道が工事のため3年間封鎖されてしまうため、これまでと比べるとスポットは西側半分に限られる、つまりますます混雑が激しくなってしまうだろう。

そこでお勧めなのが、オーシャンターミナル真上に位置する、ホテル・マルコポーロの駐車場だ。ここは宿泊客ではなくとも入る事ができ、人も少なく、居ても地元の香港人なため、中国人観光客に大量に占拠されるプロムナードに比べたら遥かに快適だ。しかも、ブルース・リーも生前お気に入りの場所だったそうであり、写真も撮影され、今ではブルース・リークラブによる記念碑も設置されているので、ここも是非訪れてもらいたい場所のひとつだ。

私自身、ピークはあまりにも訪れすぎたため、一度も行かなかった回もあるぐらいだけども、ここからの夜景はまさに絶景であるため、香港を訪れた際は是非立ち寄ってください。